Make your own free website on Tripod.com

「電子辞書へのアプローチ」に戻る

Sekky's Websiteのトップに戻る

SR-8100/9500/9200/950 (SII)の詳細レビュー
(2002年1月15日改訂)

関山 健治(沖縄大学)
sekiyama.kenji@nifty.ne.jp

(C) Kenji SEKIYAMA, All Rights Reserved.

※このレビューは,セイコーインスツルメンツ(以下SII)が2001年10月〜11月にかけて発売したフルコンテンツ電子辞書に関して,実際の使用感をもとに構成したものです。製品の購入を考えている人はもちろん,各電子辞書メーカーさんの製品開発の際にも何らかのご参考になれば幸いです。

(ご注意)

このガイドを含め,本ウェブサイト内のすべての内容に関する著作権は,メーカーさんから転載を許諾していただいた写真等,特記あるものを除き,関山 健治が保持しています。著作権の侵害となる一切の行為を固くお断りします。

ご利用にあたっては,トップページに記載のガイドラインの内容を遵守してください。

★本レビューに関するご質問,コメントその他は電子辞書掲示板にお気軽にどうぞ★


★ご注意★

本レビューの著作権は関山健治が保持しています。著作権の侵害となるあらゆる行為をお断りします。

リンクについて:本ページへのリンクはご自由に行ってくださってかまいません。
非営利目的でのご利用について: 個人利用、学術目的での利用における部分的な引用(論文で引用するなど),再配布(プリントアウトしたものを友人にあげるなど)は,データソース(本ページのURLや著作者名等)を明らかにしてあれば,ご自由に行ってくださってかまいません。ただし、
不特定多数に転載,配布される場合(授業やゼミの教材として使われる場合や,メーリングリスト,メールマガジンへの転載等)は,必ずその旨メールにてご連絡ください。
営利目的でのご利用について:雑誌,書籍,新聞等でご紹介される場合は,事前にメールでご連絡ください。掲載箇所をコピーでかまいませんのでいただければ幸いです。

※データソース(本ページのURL,著作者名等)を明記することなく,本レビューの一部,または全部を各種メディア(インターネット掲示板,ホームページ等含め)へ無断転載すること,その他著作権の侵害となる行為は,理由の如何を問わず堅くお断りします。このような場合にはしかるべき法的措置をとらせていただきます。

表記について

本レビューでは,簡潔に記述するため,SIIの電子辞書は,型番を数字のみで表している場合があります(例:8000)。ただし,他社製品に言及する際は,「メーカー+フル表記の型番」(例:シャープPW-8000)で表します。※単に「8000」と書いてある場合は,SIIの「SR-8000」を表しており,シャープのPW-8000ではありませんので,ご注意ください。

このレビューは,SIIの新製品(2001年10月発表モデル)の中でも,SR-9500, SR-9200を中心にし,必要に応じてSR-8100, SR-950にも言及しています。そのため,「今回の新機種」というような表現を用いている場合,特に断りがなければ9500, 9200のみを指します(キーボードや外観は8100も含めてかまいませんが) ※8100は,キーボードや本体の筐体は9500, 9200と共通ですが,内部的には旧機種(8000)と同仕様です。



総合レビュー(各機種に共通する点)

外観

右の写真は,8100(左上), 9500(右上), 8000(左下), 9200(右下)の外観です。従来のSII電子辞書外観SIIの電子辞書は,シルバーやグレーといった暗い色のものが多かったのですが,今回の新機種は(SR-9200を除き)比較的明るい色になりました。デザインや色彩に関しては個人の好みが大きいので優劣をつけることは難しいのですが,従来機(8000)にくらべて,女性にも違和感のない明るい感じになっています。8000や9100は,「IC DICTIONARY」とフタに大きく書いてあり,いかにも「これは電子辞書です」と主張しているかのようでしたが,今回の新機種ではそれがなくなったかわりに銀色のSEIKOマークがつき,高級感が感じられます。

細かなことですが,新機種のボディーは真四角ではなく,微妙に波打ったデザインになっています(写真では分かりにくいですが)。そのため,8000よりも丸みを帯びた感じになっています。

※ 9200には,上の写真の色(フタがシルバーで本体はブラック)に加え,本体がピンクのモデル(9200R)もあります。スペックや価格は全く同じです。

Sekkyの視点(^^) フタを閉じると,フタと本体が完全に密着するためか,接触する部分(フタの内側の隅など)の塗装が擦れて汚れてしまいます。購入後1ヶ月もたっていないのにけっこう目立ちます。あと,これは仕方ないのかもしれませんが,本体底面の「足」(突起部分)のところは,直接テーブル等に接するため,そこだけシルバーの塗装がはげてしまい,白っぽくなってしまいます。長年使っているうちにそうなるのは仕方ありませんが,買って数週間そこそこでもう塗装がはがれるというのは何とかならないものでしょうか。他社製品のように,本体底面の足にはすべてゴムをつけるというのも一つの解決策でしょう。

寸法

上の写真からも分かるように,従来機にくらべて多少横幅,奥行きが小さくなりました(文庫本より心持ち小さいぐらいのサイズです)。厚さも,フルキーボードが搭載されているのに従来機種とほぼ同じであるのは驚嘆に値します。

フルキーボードの影響か,重さは260グラム(従来機は250グラム)で若干増えていますが,体感的にはほとんど変わりません。100グラム台の他社製品とくらべるとずっしりとするような重みを感じますが,これだけの大画面液晶に加えてフルキーボードがついているのですから当然でしょう。


電源まわり

電池は単4が2本で,カタログスペックでは110時間(8100は100時間)持ちます。現行機種の中では標準的ですが,業界で唯一専用ACアダプターに対応しています。旧機種の8000で使えたアダプターと同じものですが,今回の新機種では,初回限定でアダプターが付属するモデル(値段は同じ)もあります。別売で買うと2000円ぐらいはするので,特にパワーユーザにとってはありがたい「おまけ」です。

Sekkyの視点(^^) 最近はアルカリ電池も安くなったので,よほどのパワーユーザでなければアダプターは必要ないような気もします。個人的には,せっかく「おまけ」をつけていただけるなら,アダプターよりも専用ケースのほうがいいのですが。

キックスタンド

カタログ等ではふれられていませんが,フルキーボード搭載機種には右の写真のような折り畳み式のスタンドがついています。本体を傾斜させるというよりは,ACアダプターをつなぎっぱなしにして,本体の電池を抜いて使う場合に(電池という重しがなくなるので)本体が後ろ側に倒れないようにするためのもののようです。いかにもプラスチックという感じのものですが,機構的に工夫されているので,スタンドを立てたまま多少力がかかっても折れたりはしません。ただ,スタンドの裏側にはゴムがないので,スタンドを立てると本体が滑る(うまくことばで表現できませんが)のが難点です。

Sekkyの視点(^^) このスタンドは,机の上で立てて使うというよりは,電子辞書を手に持って使う際に重宝します。電車などで,立って電子辞書を引くときは,左手で電子辞書をホールドして右手でキーを打つという格好になりますが,その際にスタンドを立てると,左手の指がスタンドで固定されるため,安定するのです。他社製品と違い,滑り落ちないように電子辞書を握りしめる必要がないので,疲れません。メーカーさんもこういう用途は想定していなかったと思いますが…。

フルキーボード

従来機のような電卓タイプのキーでなく,ノートパソコンのようなキーボードが採用されました(下の写真)。感覚的にはモバイルギアやシグマリオンといったメール端末のような感じです。キーストロークはノートパソコンほど深くはありませんが,それでもこのサイズの筐体としては十分だと思います。従来機にくらべてキートップがかなり大きくなりましたが,カシオのキーボードなどと違い,キーの中央以外を押してもきちんとキーが押される仕掛けになっているようで,入力もれはほとんどありません。大きさからしても,さすがに両手の10本指でタッチタイピングというわけにはいきませんが,右手の人差し指,中指,薬指の3本でタイプすると非常に快適です。「訳」キーはちょうど右手親指の位置にあります。

Sekkyの視点(^^) ブラインドタッチによるタイピングができるように,FとJのキーには突起がついていますが,キートップの下の方に小さくあるだけなので感触があまりありません。キーの中央につけたほうがいいのでは?

もっとも,文章を打つわけでもないのにこんな本格的なキーボードが必要なのか? と思う人もいるかもしれません。私も最初はそう感じました。しかし,キーボードと画面は,電子辞書という建物のいわば入口と出口にあたるものですからフルキーボード,収録辞書や付加機能という,いわばビルの中身同様,むしろそれ以上に重要なものといえます。いくら大きなショッピングセンターでも,出入口が狭ければ客のストレスが増えるのと同じで,電子辞書も,いくら情報量の多い辞書を収録していても,キーボードが貧弱であったり,液晶画面が小さかったりでは,本当に使いやすいものとは言えないでしょう。

電子辞書の「出口」である画面に関しては,セイコー製品に限らず,ここ数年で大幅に向上し,筐体サイズをこれ以上大きくすることなく今以上の解像度の液晶を実装することは物理的にもきっと困難なところまできているのではないでしょうか。一方,キーボードに関しては今まではどの機種も大同小異でしたので,今回セイコーがフルキーボードを採用したことが,今後の他社製品にも大きな影響を及ぼすことは疑いないでしょう。他社の新機軸に追従することはどこのメーカーでもできますが,このようなコロンブスの卵的発想でキーボードを改良したということは,電子辞書の老舗であるセイコーならではでしょう。

もっとも,意地悪な見方をすれば,QWERTYキーボードになじみのない人で「人差し指タイピング」をしている人にとっては,フルキーボードであろうが,従来のようなキーボードであろうが関係ない,と言えるかもしれません。しかし,近年のパソコンの普及に伴い,タッチタイプのできる人も増えているのは事実です。フルキーボードでないと困るという人は多いでしょうが,従来型の電卓キーボードでないと困るという人はまずいないでしょうから,「大は小を兼ねる」のは結構なことだと思います。

Sekkyの視点(^^) 今回の新機種でも過去の遺物のように備わっているものとして,かな入力があります。もともとは,ローマ字変換が苦手な人のためにキーボードの英字最上列に五十音の段を割り当て,「あ」のキーを3回押せば「う」が入れられる,という発想だったのでしょう。しかし,最近では現在主流であるローマ字入力のできない人が,そんな変な方式でのかな入力が簡単にできるとも思えないという事実にメーカーさんも気づいてきたようで,セイコーはじめ,多くのメーカーは50音配列キーボードの機種も同時に出しています。それなのに,なぜこの変てこりんなかな入力が残ってしまっているのでしょうか? 9500などは,全く同機能の50音キーボードバージョンとしてSR-9550というモデルがあるのに,9500にもかな入力が残っているようです。

早打ち対応

いくらキーボードが大きくなり,速くタイプすることができるようになったといっても,そのスピードに内部処理がついていけないのでは困ります。そこで,今回の新機種では,素早くタイプしても,入力が飛んでしまわないような工夫がされています。

一般に「入力もれ」と言われる現象は,あるキーを離す前に次のキーを押してしまった場合に,次のキーの押下が無効になるために起こります。言いかえれば,2つのキーを同時に押下した場合,内部的には最初のキー入力しか処理できないために生じるわけです。そこで,今回の新機種では(ことばでは説明しにくいですが)前のキーがまだ押されている状態で次のキーが押されても,前のキーを離した時点できちんと次のキーも取りこぼさないで入力されるように改良されました。

この仕様は,現行の電子辞書では(カタログでPRしていなくても)備わっている機種が多いのですが,かんじんのキーボードが貧弱なモデルが多いため,早打ち対応の恩恵はあまりありませんでした。今回のセイコーのニューモデルでは,前述のフルキーボードを搭載することで,ソフト,ハードの両面から取りこぼしのないキー入力を実現することができたのは大きな改善点です。


SR-9100画面SR-9500画面

液晶画面・解像度

解像度は従来機と同じですが,アスペクト比(と言うのでしょうか?)が若干変わり,従来機よりも横長になりました。右の写真は,左が新機種(9500),右が従来機(9100)ですが,画面最上行の「広辞苑」という文字が9500のほうが若干横に伸びていることでも分かります。

表示文字数は写真からも分かるように,従来機と全く同じですが,気のせいか,9500のほうが文字がくっきりとしている(コントラストがはっきりしている)ようです。

フォントサイズは,従来機では設定画面で変更していましたが,今回の新機種ではいちいち設定画面に行かなくても,「文字サイズ」キーを押すだけで変更できるようになりました。私は,ほとんど12ドット表示(小さいフォント)で使い,フォントサイズを変えることはほとんどありませんので,ワンタッチで変更できるありがたみをあまり感じないのですが,視力の悪い人には重宝?


リアルタイム検索+プレビュー

ユーザが単語をタイプする都度(「訳」キーを押す前に)該当する見出し語のインデックスが逐一表示される機能(パソコン用語で言うインクリメントサーチ)です。スペルを途中までタイプするだけで検索ができます。新機軸を積極的に採用しているセイコーにしては珍しく,この機能は他社製品にかなり先を越されていましたが,今回の新機種でようやく実装されました。

しかし,単に他社製品の真似をするのではなく,SR-8000で搭載したプレビュー機能と組み合わせることで,ユーザが単語をタイプする都度(「訳」キーを押す前に)見出し語のインデックスが逐一表示され(リアルタイム検索),それに加えて画面の下半分でその語の語義が表示される(プレビュー)仕様になっています(右側の上の写真)。これはセイコーオリジナルですが,この機能のおかげで,ほとんどの単語は「訳」キーを押さなくても,スペルを途中までタイプするだけで訳語を確認することができます。学生が授業の予習をする際などの「ちょっと見」ならこれで十分でしょう。もちろん,「訳」キーを押せば従来機種と同じく画面いっぱいに語義が表示されます。

それだけにとどまりません。今回の新機種の場合,このリアルタイム検索は通常検索はもちろん,あらゆる場面で機能します。ワイルドカード検索で逆引きをするときや,漢字源での部品検索でもちゃんとリアルタイム検索・プレビューが働くのです(このへんはキャノンのIDFシリーズでも備わっていますが,シャープの機種では未実装)。さらには,例文検索,成句検索でも働いてしまうというのにはびっくり! ここまでするか,という感じですが,単にカタログスペックを飾るためだけの新機軸でなく,新機能と謳う以上はとことんまでこだわる,という姿勢が見られます。例文検索でインクリメントすることがどうしても必要か,と言われればそれまでですが,「ないよりはあったほうがいい」「あるからといってデメリットにはならない」という発想(いわゆる「こだわり」とも呼べるものでしょうけど)を製品に盛り込むという点(言いかえれば,セールスポイントになりにくい機能でも積極的にとりこむという姿勢)は評価できると思います。

プレビューはCPUにかなり負担がかかるようで,スペルをタイプして,プレビューが出るまでのタイムラグがかなり(コンマ何秒という単位ですが)あります。フルキーボード搭載により,従来機種より早くタイプができるようになったのでよけいに気になるのかもしれません。8100のプレビューではそれほどもたつかないので,今後のリファインに期待したいです。もっとも,表示がもたついてもキー入力の取りこぼしは全くない(というより,キー入力を取りこぼさないようにしているので,副作用で表示がもたついてしまう?)です。

Sekkyの視点(^^) フォントサイズを12ドットにしていても,リアルタイム検索での候補語表示画面とプレビュー画面は16ドットで表示されてしまうのは困ります。大画面液晶とはいえ,プレビュー画面で半分占領されているので,ただでさえ候補語表示画面が狭いのに,それに加えて16ドットの大きな文字で表示されてしまうと一覧性に非常に乏しくなります。上の写真は,上の方が9500(9200も同じ)のプレビュー表示,下がシャープPW-9100の候補語表示です。見にくいのですが,PW-9100は候補語が8語出ているのに,9500は(PW-9100よりも画面解像度が大きいのに)6語しか出ていません。1画面ではたった2語の違いとはいえ,5回スクロールすればPW-9100では計40語表示されるのに,9500では30語しか表示されないわけで,かなり一覧性に影響が出ます。候補語画面では画面右半分は空いているので,プレビュー画面は縦分割(左半分に候補語,右半分にプレビュー画面)にしたほうがいいのではないでしょうか?
Sekkyの視点(^^) スペルを途中まで入れてプレビューで訳語が表示されている画面から,次の単語をひきたいときは,いちいち「戻る」キーか何かを押して入力したスペルをクリアしないといけないのはちょっと不便です。今回のリアルタイム検索+プレビューの実装により,従来機のように「訳」キーでフル画面を表示しなくてもかなりの場面で用が足りるようになるでしょう。その場合,次の検索をするときにいちいち「戻る」キーなり辞書キーなりを押して入力スペルをクリアしないといけないのなら,ちょっと不便です。プレビューの画面でも,10秒とか30秒とか(時間は設定画面で変更できるようにして),一定時間キー入力がなくて,次にキーが押されたときは,入力スペルを自動的にクリアする仕様になっていると便利です(PsionのCOBUILDを参考に)。

漢字部品検索・漢字ジャンプ

部品検索は,他社製品に先を越された感じになっていましたが,今回の新機種でようやく実装されました。機能としては他社製品と同じですが,上述したように部品検索でも(キャノンのIDFシリーズのように)リアルタイム検索&プレビュー機能は働くという点がミソです。

SIIの電子辞書で広辞苑を搭載したモデルには,伝統的に漢字検索機能(ある漢字が(語頭はもちろん,語中,語末でも)使われている語を広辞苑のエントリー全体からピックアップする)が備わっていますが,今回のニューモデルでも,漢字源から広辞苑へのジャンプ機能という形で搭載されています。この機能と,今回新たに搭載された漢字部品検索機能を組み合わせることで,全く読めない単語でも読み方と意味を調べることができるようになりました。これを使えば,以下のようなことが調べられます。

・「稚鰤」という語はどう読むか?:漢字源で「稚」を引き,広辞苑へジャンプ→「稚」を使った語が一覧されるのでその中から「稚鰤」を探し,「わらさ」と読むことを確認。外国人などで,「稚」を読むことができなければ,まず部品検索で「さかな」を入れて「鰤」を検索し,広辞苑へジャンプ。

・蚊の種類を調べたい:「○○蚊」を調べるのであれば,単に逆引き広辞苑で「か」を調べればいい,と思うかもしれませんが,「か」で終わる日本語の単語は何万とあり,全部を見ていくと日が暮れる…どころか,日が暮れて,また昇ってきてもまだ終わらないでしょう(^^) しかし,漢字源で「蚊」を引き,広辞苑へジャンプすれば実に簡単です(蚊の種類に限らず,蚊に関係した単語はすべて出てきますが)。このように,逆引き広辞苑では候補語が多くなってしまうときに絞り込む手段として,漢字ジャンプは重宝します。

…などなど。その他,国語教師,日本語教師の漢字教材作成用のリソースとして(ある漢字が語中,語末で使われている例を探すときなど)も使えます。

Sekkyの視点(^^) 上記のようなことは,なぜかカタログやニュースリリースではほとんどふれられていませんが,読めない単語でも意味が調べられるようになったというのは,電子辞書の歴史の中でも画期的なことなのではないでしょうか? ※具体的な使用例はここをごらんください。単に広辞苑や漢字源というコンテンツを電子化して搭載することはどこのメーカーでもできるでしょうが,それで満足していては,電子辞書は単に小型軽量化された紙の辞書でしかありません。カタログの宣伝文句にはなりにくいような機能であっても,便利なものはさりげなく盛り込むということは,開発に携わるメーカーさんのスタッフが電子辞書をとことん研究していて初めてできることだと思います。

日本語ジャンプ(SR-950のみ)

この機能は,従来のジャンプ機能を発展させたもので,英和辞典の訳語の中にある日本語の単語を広辞苑で引き直すことなどもできる機能です。つい最近まではキャノンの専売特許でしたが,950に加え,シャープも最新機種のPW-9000/9100で搭載するなど,近い将来電子辞書の標準機能として定着しそうな勢いです。

日本語ジャンプ機能の搭載により,従来のジャンプ機能では不可能だった,広辞苑→広辞苑のジャンプや,和英→広辞苑なども可能になりました。ここまでは二番煎じなのですが,キャノンの場合,ジャンプしたい語句の範囲をハイライトして指定する必要があるのに対し,SIIのモデルは,ジャンプしたい語句の頭にカーソルを合わせて訳キーを押すだけで,最長一致(カーソルのある場所から始まる語句のうち,最も字数の多いものから順番に候補ウィンドウに列挙される)で表示されます。あとは,望む単語を指定するだけです。ジャンプ語を事前にユーザが特定するキャノンの仕様と異なり,とくに単漢字など,字数の少ない語にジャンプするときは使いにくいかもしれませんが,日本人の場合,日本語ジャンプで検索する語は難しい語(=概して文字数が多い)である場面が多いので,これでもいいのかもしれません。ただ,漢字1文字の読みを調べたりすることの多い留学生にはちょっと不便かな?

Sekkyの視点(^^) 今回のニューモデルの仕様で最も不可解なものの一つが,日本語ジャンプは,SR-950という,小型軽量モデルのみの機能であり,フルキーボードを採用した上位モデルには全く備わっていないということです。私の主観かもしれませんが,日本語ジャンプが本当に重宝するのは,SR-950よりも,むしろリーダーズを収録したSR-9200なのではないでしょうか? リーダーズをひいたとき,リーダーズに載っている専門用語が訳語だけではピンとこないので,国語辞典なり,百科事典なりで引き直すということは私もよくありますが,そんなとき,リーダーズの訳語から広辞苑にジャンプできればとても便利です。これに限りませんが,(ニュースリリースの仕様から判断する限り)今回のラインナップでは,ある機能が,下位機種についているのに上位機種にはついていないというおかしな現象が多々あります。
Sekkyの視点(^^) SR-950の日本語ジャンプは,キャノンのIDFシリーズやシャープのPW-9000/9100と異なり,あらゆる辞書にジャンプできるわけではありません。たとえば,広辞苑で引いた日本語の語義で難しい単語があるので,和英辞典で引き直す(私たちが,SR-8000等で英英→英和のジャンプをよく使うのと同様に,広辞苑→和英のジャンプは日本語を学ぶ外国人には必須です)ということがSR-950ではできません。日本人にとってはこの仕様でとくに問題ないのですが,外国人にとっても役立つジャンプ機能という点では改善が望まれます。

どこが変わったのか? −改良されたもの−

スペルチェックの仕様

私の「電子辞書へのアプローチ」でもさんざん述べてきたことですが,従来機種ではスペルチェック機能の恩恵にあずかるためには,まず「スペルチェックモード」に切り替えてから単語を入力しないといけませんでした。通常モードで単語を入力して,タイプミス等でスペルが違っていたときには全く役に立たないのが,今までのスペルチェック機能でした。これは,たとえて言うならば,朝出かけるときに,「交通事故に遭うかもしれない」ということを想定して事前に救急車を予約しておくようなものです。突然事故にあって救急車を呼んだとき,「予約していないから出動できません」と言われたらどう感じるでしょうか。幸い,スペルチェック機能の「出動」ができなくても,人命には何ら関わらないためか,電子辞書(特に日本製)のスペルチェック機能は,このような変な仕様がフルコンテンツ第1号機以来延々と続いてきたのです。

近年になって,キャノンのIDFシリーズがようやく改革に乗り出しました。「スペルチェックモード」を廃止し,ユーザはとにかく単語をタイプし,「このスペルは間違っているだろう」と思った時点(インクリメントサーチの候補語リストを見ていればだいたいわかります)で「訳」キーのかわりに「スペル」キーを押すことで,自動的にスペルがチェックされるようになりました。今回のSIIの新機種ではキャノンと同じ仕様になり,TR-700以来10年近く続いた「スペルチェックモード」も見納めとなりました。

Sekkyの視点(^^) 残念なことに,フルキーボード搭載モデルでは「スペル」キーがなく,メニューから選ぶようになっています。最低でも2ストロークの操作が必要なので,非常に不便です。9200のようなプロ仕様のモデルは,スペリングがあやふやというよりは,タイプミスをしたときなどにスペルチェック機能を使う人が多いので,使用頻度の高い機能の一つですが,それがメニューに入っていてワンキーで呼び出せないのでは困ります。個人的には,「文字サイズ」キーはそれほど頻繁には使わないのでメニューに入れ,そこにスペルキーを持ってきてもいいような気がしますが…。
Sekkyの視点(^^) 理想を言えば,「スペル」キーもなくしてしまって,Franklin社の製品のように,とにかく「訳」キーを押せば,あとは機械がスペルの正誤を判断し,スペルが誤っていればスペルコレクションの候補語を出し,正しければ訳語が出る,という仕様がいいと思います。これもいろいろなところで書いていますが,なかなか実装されません。もしかしてFranklinの特許か何かなのでしょうか? でも,セイコーの外国人向け電子辞書であるRM-2000はまさにFranklinと同じ方式でスペルチェックがされているので,この操作系を今回の新機種にも採用してほしかったです。

クロスワードパズル愛好家御用達のワイルドカード検索

これも「電子辞書へのアプローチ」をはじめ,各種雑誌記事などでも述べてきましたが,まともに使えるワイルドカード検索を備える以上は,最低でも

(1)「語頭に不明文字があっても検索できる」
(2)「英和だけでなく,収録辞書すべて(最低でも英和+国語辞典)に対応している」
(3)「1文字の不明文字(「?」)と複数文字の不明文字(「*」)の両方に対応している」

という3つの点をクリアする必要があるのではないでしょうか。(1)(2)をクリアしていれば,電子辞書をクロスワード解読機として使えますし,(3)もOKなら語末引きができるので,簡単な「○○の仲間辞典」(「*ざくら」でひくと桜の種類が一覧できるなど)としても使えます。従来のワイルドカード検索は,このような仕様になっていなかったので,ただ「ワイルドカード検索ができる」とカタログに書いてあるだけで,それがどのような場面で使えるかが全く説明されていなかった(というか,説明できなかった)のでしょう。カタログで用途を説明できないのだから,そんな機能があることすら知らないユーザが多いのも致し方ないでしょう。

今回の新機種は,すべて上記の3点はクリアしています(SR-950, SR-8100は(1),(2)のみ)。そのためか,カタログにも「クロスワードや共通の語尾を検索する場合に便利です」と(私の知る限り)はじめて用途まで説明されています。とくに9200では,英語はリーダーズ,日本語は広辞苑という,いずれも20万語強のデータでワイルドカード検索ができるのですから,英字紙のクロスワードや,日本語のかなり難しい懸賞付きクロスワードも楽々?

カタログには現れていない点ですが,語頭にワイルドカードを持ってきたときの検索スピードが8000のような旧機種にくらべてはるかに速くなった(通常の検索とほとんど変わらないスピードです)というのも,クロスワードフリークにとってはありがたいです。

Sekkyの視点(^^) 先にもふれたように,ワイルドカード検索でもプレビュー機能は働きます。そのため,クロスワードを解いていて,ワイルドカードにマッチした語がたくさんあったとき,カーソルを動かすだけで(いちいち「訳」キーを押さなくても)意味が分かるので,適切な答えを吟味するときにとても重宝します。クロスワードを解くときにワイルドカード検索を使っている人は,プレビューと連動することがとてもありがたく思えるのではないでしょうか?

キー配列

フルキーボード先ほどのキーボードの写真をもう一度見てください。カタログではそれほどPRされていませんが,キーボードの配列がかなり変わり,使いやすくなりました。「電子辞書へのアプローチ」や各機種の詳細レビューでも述べた「訳キーと戻るキーが離れていると使いにくい」「行スクロールキーとページスクロールキーが隣りあっていないと使いにくい」といった点がすべて反映されているのにはびっくりしました。おそらく,私以外のユーザからも要望が多かったことなのでしょうが,これだけでも従来機から乗り換える価値は十分あると思います。

Sekkyの視点(^^) あとひとつ,欲を言えば,「ジャンプ」キーと「例文解説」キーをもうちょっと「訳」キーに近づけてほしかったです。次見出し,前見出しキーは多少離れていてもかまわないので,これらの位置を逆にすればよかったかも? あるいは,訳語を表示したあとは遊んでいる「訳」キーを,(訳語を表示したあとで出番が来る)「ジャンプ」キーと兼用にしてもよかったですね。
Sekkyの視点(^^) SR-8100とSR-9200/9500はジャンプキーの位置が違います。もっとも,全く別の場所にあるのではなく,1つ横にずれている(9200/9500の「文字サイズ」キーが8100ではジャンプキーになっています)だけなのですが,このように微妙に場所が違うと,9200を使っていて8100の感覚でジャンプキーを押し,それが実際には文字サイズキーだったり,というような押し間違いがよく起こります。これも改善が望まれます。ま,8100と9200を並行して使うような人はそんなにいないから実害はないのでしょうけど(^^)

モードキーで電源がONになる

これはシャープのPW-8000/8100で初めて採用された機能です。引きたい辞書のキー(モードキー)を押すだけで電源が入り,しかもその辞書の入力画面が表示されます。たとえば,前回英和辞典を引いていて電源を切り,次は和英をひきたいときは,従来なら電源キーで電源を入れ,和英キーを押してモードを切り替える必要がありましたが,今回の新機種では和英キーを押すだけで電源が入り,和英モードになります。

Sekkyの視点(^^) 電源まわりの操作性は今までほとんどの機種で無視されてきました。モードキーで電源が入るという仕様でも十分便利なのですが,欲を言えば,ソニーのDD-IC200, 2000シリーズのように,フタの開閉に連動して電源のON, OFFができればよかったです。電子辞書のフタを開く目的は,99%以上はこれから電子辞書を使うためであり,フタを閉じるのは電子辞書を使い終わってバッグなどにしまうためでしょうから。

履歴機能の光と影

SIIの従来機では,入力したスペルを履歴(パス)として記憶していました。そのため,スペルミスをした場合,誤ったスペルで記憶されるため,引き直す際に苦労しましたが,今回の新機種では引いた単語を記憶するようになりました。これは他社製品に先をこされていたものですが,たったこれだけの変更で,履歴機能がはるかに使いやすくなりました。

もっとも,いいことばかりではありません。従来機や他社製品と違い,辞書毎に履歴を記憶するのではなく,全部の辞書を一括して過去50語を記憶するという仕様になりました。これは好みの問題かもしれませんが,私にはどうもなじめません。たとえば,こんなことがありました。9200の広辞苑で調べものをしていて,疲れたのでちょっと休憩,ということで,手元にあるペーパーバックのベストセラーを,リーダーズ片手に読みました。じゃあ仕事に戻ろう,と思ったとき,リーダーズの履歴に押し出されてしまい,かんじんの広辞苑の履歴がほとんど残っていないのです。他社製品なら,履歴の記憶場所が,広辞苑は広辞苑,英和は英和で独立しているため,いくら英和をたくさん引いても,広辞苑の履歴はそのまま残っています。しかし,SIIの新製品では,英和を使った後で広辞苑をたくさん(50語以上)引いてしまうと,英和の履歴が全く残らなくなってしまうのです。これは何とかしてほしいものです。どうしても全辞書一括で履歴を管理する仕様にするのであれば,9200や9500のようなコンテンツの多い機種でたった50語のキャパシティーというのは少なすぎます。

それに加え,今回の新機種では,引いた単語に加え,引いた辞書種も履歴に記憶される(従来機では,アルファベットとひらがなという2つのチャンネルでしか管理していなかったので,和英で引いた語を広辞苑で引き直す際も簡単でした)ので,たとえば,9200のCOD(英英)で引いた語は,かりに英和画面で履歴を呼び出しても自動的に英英に切り替わって表示されてしまいます。9200なら,英和−英英−類語相互のジャンプ機能があるのでまだいいのですが,9500で,たとえば,広辞苑で引いた語をカタカナ語辞典で引き直したい場合などは,履歴機能で簡単に引き直すことができないので非常に不便です。

Sekkyの視点(^^) 履歴キーを押した後で,引き直す語を選ぶ際,従来機のようなショートカットキー(履歴一覧の語の語頭についているアルファベットのキーを押すとダイレクトで引き直しができる)がなくなり,カーソルを移動させて選ぶようになりましたが,これは大きな改悪です。後でもふれますが,履歴機能に限らず,メニューやジャンプ先辞書選択のダイアログでもショートカットキーが使えず,すべてカーソル移動で行わないといけません。初心者にとってはカーソル移動による選択のほうが分かりやすいのは事実ですが,ショートカットキーと併用(好きな方を使える)すればいいだけのことで,なぜパワーユーザ向けのショートカットキーを取り払ってしまったのか理解に苦しみます。これに関しては次の項で詳しくふれます。

特殊機能はメニューから実行する

パソコンやワープロを少しでも使ったことがある人なら何ともない操作でも,全く触ったことない人には理解しにくいものの中に,シフトキーの概念があります。従来の電子辞書では,1つのキーに複数の機能がアサインされている場合,副機能(通常はキートップの外に印刷されている機能)を使うにはシフトキーを押してからその機能キーを押すわけですが,パソコンを使ったことのない人にはこういう概念は理解しにくいようです。

そこで,今回の新機種では,パソコン初心者にも違和感がないように,原則として1つのキーには1つの機能しかアサインせず(そのためシフトキーは不要になります),あぶれた機能(主に特殊機能)はメニューにおさめ,これらの機能は「メニュー」キー→カーソルを使いたい機能に合わせる→「訳」キーという操作で呼び出すようになりました。たとえば,従来機では「シフト」→「英和」として呼び出していた成句検索機能は,新機種では「メニュー」→(カーソルを「英和成句検索」に合わせる)→「訳」キーのようにして呼び出します。

Sekkyの視点(^^) 従来機なら,特殊機能であっても,慣れれば目をつぶってでも呼び出せたのに,今度の操作系ではストロークの数も増え,初心者はともかく,パワーユーザにとってはたまったものではありません。シフトキーを廃し,キーボード上にアサインできない機能はメニューにまとめるという操作系自体はとても洗練されているので,これはそのままでいいと思いますが,せめてメニュー項目にショートカットキーをつけ,カーソル移動以外の方法でも選択できるようにしてほしかったです。ショートカットキーが使えれば,必ず 「メニュー」→ショートカットキー の2ストロークで機能が選択できるので,従来機のような 「シフト」→機能のキー と労力は同じになります。

私がショートカットキーにこだわるのは,単にキー操作を軽減するためだけではありません。ショートカットキーを割り当てることで,どんな時にも同じ操作で,ある機能なり候補語なりを呼び出せるという統一性が実現できる,言いかえれば,ショートカットキーのおかげで,使いこなすにつれ,ユーザは身体で操作を覚えられるのです。今回の新機種では,メニュー画面のカーソル位置やジャンプ先辞書選択ダイアログのカーソル位置には学習機能(?)があり,前回の位置を記憶しています。これ自体はとてもありがたいのですが,学習機能の副作用で,同じ機能を呼び出す操作であっても,前回使っていた機能が違えばキー操作が違ってしまいます。たとえば,英和成句検索にカーソルがある場合,広辞苑の慣用句検索は右矢印キー(+訳キー)で呼び出せますが,スペルチェックを使った後(スペルチェックにカーソルがある)では,右矢印キー→下矢印キー(+訳キー)のようにする必要があります。そのため,パワーユーザにでも画面を見ながらキー操作を判断しないといけないので,「指が操作を覚える」ことができないという致命的な問題が起こります。ショートカットキーをつければ,カーソルの位置に関係なく,成句検索は「メニュー」→「A」のように操作が統一されるので,使い込めば使い込むほどより使いやすくなるのです。私のように電子辞書そのものをレビューしている人はともかく,普通の人にとっては,電子辞書は日常の道具にすぎませんから,ある操作をするのに操作自体を意識しないといけないような操作系では困ります。友人と話をしながらでも,ラジオの英語講座を聴きながらでも指が勝手に動くような操作系を期待したいです。

例文検索(8100, 9500のみ)

SIIの電子辞書では8000で初めて搭載された例文検索ですが,今回の新機種では9500(と8100)に搭載されています。9500の例文検索では,ジーニアス英和,和英の例文が検索できます。先にもふれたように,例文検索でもリアルタイム検索&プレビューは働きますので,必要な例文を簡単に見つけだすことができます。

従来機と違う点は,キーワードを(完全一致でなく)前方一致で検索するということです。そのため,stayをキーワードにすると,stay, stays, stayed, staying…のような変化形も拾ってくれます。これは非常に便利です。もっとも,副作用もあり,planを検索すると,plans, planed, planning…だけでなく,planet, plantのような「planで始まる語」も検索されてしまいます。このような場合は(マニュアルには書いてありませんが)plan&として検索するとplanのみを(変化形も除外して)調べてくれます。

Sekkyの視点(^^) ジーニアス和英は,基本的にジーニアス英和をひっくり返して作った和英辞典なので,和英に載っている例文も英和のものがそのまま掲載されていることがかなりあります。その場合は,同じ例文が英和からと和英からの2つ(以上)出てきます(上の写真はstayedとhomeが含まれる例文を探したものですが,同じ例文が,英和,和英のそれぞれから検索されていることが分かります。そのため,思ったほど2冊の辞書から例文をすべて検索するという恩恵はないのかもしれません(もちろん,和英独自の例文も増強してはありますが)。
Sekkyの視点(^^) リアルタイム検索&プレビューのところでもふれましたが,例文検索でも同様にフォントサイズが16ドットに固定され,しかも画面の下の方はプレビュー画面が占拠するため,一覧性が非常に悪いです。1画面に6例文しか出てこないというのはちょっと困ります。例文検索は,主に上級のユーザの人が英語を書く際に真似できる例文を探したり,英語教師が授業で提示する例文を探すのに便利ですが,その際は訳が出なくてもいいから多くの例文が一覧できる方がありがたいのです。

各モデルの概要


SR-8100(2001年10月31日発売)

収録辞書

研究社新英和・和英中辞典,ロングマン現代英英辞典(LDCE3),ロングマン・ロジェ類語辞典

位置づけ

1999年12月に発売された名機? SR-8000の後継機です。匡体が他の新機種と同じものになり,フルキーボードやモードキーONなどが新たに備わりましたが,カタログスペックを見る限り,内部的にはSR-8000の仕様をかなりのところまで引き継いでいるようです。電池寿命が,他のフルキーボードモデルが110時間であるのになぜか100時間しかないということからしても分かります。そのため,今回発表された他機種とは仕様の面でかなりの差があります。たとえば…

SR-8100・プレビューはある(SR-8000ですでに実装されていたからあたりまえですが)のにリアルタイム検索がない(=インクリメントサーチはできない)

・スペルチェックが(従来機種のような)独立したモードになっている(=スペルチェックモードにしておかないとスペルチェックがきかない)

・機能の名前が8000を引きずっている→「パス」機能は,今回のラインナップから「履歴」に名称変更されたが,8100は「パス」のまま。8000で搭載された「グローバルサーチ」は9500の「例文検索」と同じものだが,8100では8000と同じく「グローバルサーチ」と言っている。仕様上仕方ない点はともかく,機能の呼び名を統一することはそれほど困難であるとも思えないのですが…。

・表示文字サイズをワンタッチで切り替えできない→8000のように,設定画面で辞書ごとに切り替える

もっとも,デメリットばかりではありません。旧機種の仕様を引き継いでいるおかげで,8000で搭載されながらも今回の新機種で採用されなかった各種機能(2画面表示,参照機能,例文コレクション,ブックマークetc.)は,8100だけはそのまま残っています。

ライバル機種との比較

直接のライバルは,ジーニアスの英和とアメリカ英語版LDCEと言ってもいいLongman Advanced American Dictionary (LAAD)に加え,広辞苑,漢字源という国語系のコンテンツも搭載したカシオのXD-S8000でしょう。使い勝手や各種機能では8100のほうが明らかに勝っていますが,英和・和英がジーニアスであること(一般に,ジーニアスのほうが研究社中辞典よりはるかに評価が高い)や英英辞典が(現在の英語の主流である)アメリカ英語版であること,そして,何といっても広辞苑まで入っていることなど,電子辞書の性能以外の(コンテンツ内容の)面では,XD-S8000に軍配が上がります。

もっとも,(意外と知られていないのですが)8100に搭載のLDCEは,イギリス英語が中心とはいえ,アメリカ英語に関する記述も豊富であるのに対し,XD-S8000のLAADはアメリカ英語に特化した編集になっています。たとえば,LDCEではcolourをひくとアメリカ綴りであるcolorも出ていますが,逆にLAADでcolorをひいてもイギリス綴りのcolourは載っていません。

キャノンが出したIDF-2000Eも8100と同じ英語専用機で,ジーニアスの英和・和英,大修館の類語辞典,Oxford Advanced Learner's Dictionary (OALD)を収録しています。8100よりもはるかに安く,小さいのですが,液晶の解像度が低いことや,各種機能(例文検索など)がないなど,スペックの面では8100のほうがはるかに優れています。しかし,英語のプロはともかく,普通の高校生や大学生は,例文検索や大画面液晶よりも値段や大きさを優先するでしょうから,8100は分が悪いかもしれません。

もしかして,8100の隠れたライバルは,同じSIIの新機種である9200なのかもしれません。従来機(8000)は,英和・和英のコンテンツというよりは,英英や本格的なシソーラスが入っているという点で,英語のプロたちの絶大な支持を受けていましたが,CODというネイティブ向け本格英英辞典に加え,英和もリーダーズで武装した9200を前にすれば,8100ではちょっと力不足かも…。

Sekkyの視点(^^) 個人的に8000を2年間愛用し,その性能を高く評価していることもあり,今回のモデルチェンジでは8000独自の新機軸はどうなるんだろうと思っていましたが,SR-9200に吸収してしまうのではなく,機能はそのままとはいえ,フルキーボードで身を固めた8100という形で延命できたのはよかったと思います。もっとも,せっかく8000で採用した種々の新機軸は,今でも決して色あせるものではないので,8100以外の新機種にも盛り込んでほしかったです。たとえば,二画面検索は,広辞苑とリーダーズを一緒に開いて仕事をするような翻訳者には欠かせないでしょう。むしろ8100ではカットしてもよかったから9200に実装してほしかったというのが本音です。8000は,発売後2年近くにわたって,主に英語のプロを対象とした,セイコーの電子辞書のフラッグシップモデルとして君臨してきましたが,今回のモデルチェンジでその座をSR-9200に譲ったといっても良いでしょう。その割に,上述のように8100についていて9200にない機能というのがあまりに多いのは不可解です。8100の類語辞典は普通の学習者にはとても使いこなせませんから,9200に載せるなどして,ついでに二画面表示等のパワーユーザ向け機能も9200に実装し,8100ではカットするのはいかがでしょうか。そのかわりに国語辞典(広辞苑がサイズ的に無理なら新明解あたりでもかまいませんが)を載せて,値段をもう少し下げれば,大学生で英語を専攻する人がとびつきやすいものになると思います。

SR-9500(2001年11月9日発売)SR-9500

収録辞書

広辞苑,ジーニアス英和・和英,漢字源,パーソナルカタカナ語辞典,Roget II The New Thesaurus

位置づけ

この機種のように,英語系辞書と国語系辞書をバランスよく搭載し,大画面液晶を実装したモデルは,最も万人受けするせいか,各メーカーがしのぎを削る激戦区となっています。しかし,不思議なことに,セイコーの製品はSR-9500以前にはこのランクのモデルはありませんでした。言いかえれば,シャープやカシオが収録辞書数を誇ってニューモデルを次々と出していた頃,セイコーは沈黙していたわけです。その沈黙を破って今回世に出したSR-9500は,スペック的にも他社製品を寄せ付けないものをもっています。不謹慎なたとえで大変恐縮ですが,9500の発表は,他社にとっては不意打ちの同時テロと共通するインパクトがあるのではないでしょうか。これは,使い勝手に関心を払わず,単に収録辞書の冊数を誇ったり,珍奇な仕掛けでアピールしたりということだけで電子辞書は売れる(とメーカーさんが思っていた)時代への警鐘とも言えるのかもしれません。

ライバル機種

激戦区だけに,「敵」もそれなりに多いようです。最大のライバルは,コンテンツがほとんどバッティングするPW-9100(シャープ)とIDF-4000(キャノン)でしょう。コンテンツだけでなく,使い勝手でも甲乙つけがたい(というより,これら2機種の操作性を手本にできたからこそ,セイコーの新機種もこれだけ使いやすくなったのでしょう)ので,苦戦を強いられそうです。IDF-4000のウリである広辞苑の図版がないとか,PW-9100のウリである早見機能や2画面表示対応のジャンプ機能,単語帳機能がないということを,フルキーボードや例文検索等のSR-9500独自の特徴でカバーできるかどうかがカギになりそうです。

SR-8100がそうだったように,9500にも隠れたライバルがいます。自社製品のSR-950です。フルキーボードはないものの,飛び抜けた携帯性(大きさはもちろん,重さもわずか117グラム!)とそこそこの画面解像度を備え,しかも定価が6000円も安いとなると,この製品のターゲットである学生や一般ビジネスマン(四六時中辞書を引くわけではないのでキーボードの使い勝手には多少目をつぶれるが,持ち歩く機会が多いので小さい機種がいい,という人)の中には950を選ぶ人も多いでしょう。

Sekkyの視点(^^) SR-950が最大のライバルだとはいえ,結局は今回の新機種の中でも9500が(おそらくは950もそれに匹敵するぐらい?)最も売れるモデルなのではないかと思われます。でも,意地悪な見方で恐縮ですが,かりに9500に(950のように)研究社の新英和・和英を搭載し,逆に950にジーニアス英和・和英を載せていたら……きっと,多くの人は950へ流れてしまい,9500は人気がなくなってしまうのではないでしょうか? 定価ベースで6000円という差額を払い,しかも多少かさばることを我慢してでも,「950をやめて9500にしよう」という人はきっと多いと思います。それは,スペック云々というよりはコンテンツの辞書の質が(ジーニアスと研中では)決定的に違うからなのですが,このへんのところの戦略? がうまいなぁ,と素人ながら感じました。

SR-9200(2001年11月26日発売)

収録辞書

広辞苑,リーダーズ英和,新和英中辞典,漢字源,The Concise Oxford Dictionary 10th Edition (COD), The Concise Oxford Thesaurus

Sekkyの視点(^^) 先行機種がないので,フロンティア的に一から企画しないといけなかったことは推察できますが,そのぶん,コンテンツの内容,組み合わせなどに関して引っかかることがあります。たとえば漢字源…。9200のユーザのほとんどは英語ベースの人であると思われますが,その場合にフルコンテンツの漢和辞典は必ずしも必要なのでしょうか? もちろん,部品検索をはじめ,従来機のような「漢字検索」機能は必要でしょう。しかし,漢字検索さえ備えていれば,あとは検索結果画面で(従来機のように)部首と画数,JIS, SJIS,句点の各コードぐらいを表示し,意味等は広辞苑にジャンプさせれば十分であると思えます。むしろ,空いたスペースに別のコンテンツ(候補として,研究社の英和活用大辞典,Oxfordの学習英英であるOALD,8100に搭載のロジェ類語辞典,小学館や角川の日本語シソーラス,OxfordのPractical English Usageなどが考えられます)を1つか2つ入れてほしかった,というのが本音です。英英辞典としてCODを採用しているのは,ER-6000の影響というのも大きいと思いますが,発音が特殊な語にしか発音記号がついていないとか,定義が簡潔(sketchy)すぎるといった点で,かなり英語力のある人でもノンネイティブにとっては使いにくい辞書です。むしろアメリカのカレッジ版英英のほうが日本人にとってはしっくりくるようにも思えます。Roget's IIのライセンス実績があるわけですから,同じHoughton Mifflin系のAmerican Heritageのカレッジ版などを載せることや,同じOxfordの辞書でもより包括的なNew Oxford Dictionary of English (NODE)を収録することも,可能性として提案したいと思います。

位置づけSR-9200

型番からしても,現行の9100の後継機という位置づけでしょうが,後継機というより,ほとんど一から作った新機種のようなスペックを持っています。あるいは,従来の最上位機種であった8000のさらに上位に位置づけられるモデルと言えるのかもしれません。学習英和,英英を思い切ってカットし,そのかわりにリーダーズ英和とCODという,プロ仕様の英和,ネイティブ向けの英英を搭載した,今までにないコンセプトの機種です。値段もフルキーボード搭載の他機種よりさらに高く,ニュースリリースにも「フラッグシップモデル」とうたっているだけあり,9500などとは異なり,かなり限られた層のユーザをターゲットにしていることがうかがえます。

ライバル機種

現段階では9200と直接競合する機種はないでしょう。そして,ターゲットユーザが限られることもあり,今後も半年や1年ぐらいでは他社が競合機種を作るとも思いにくいです。強いてあげれば,電子ブックプレーヤー(ソニー)のDD-S35(広辞苑とリーダーズのモデル)ぐらいでしょうか? それでも,英英辞典を搭載しているなど,9200のほうが明らかに有利です。今までリーダーズを目当てに電子ブックプレーヤーを使っていた(使わざるをえなかった?)プロユースの人たちの乗り換えも期待できるかも。

Sekkyの視点(^^) スペック(や値段(^^))からして最上位機種であるはずなのに,前にも述べたように,細かな機能で他機種に備わっているのに9200には実装されていないものがかなりあることが気になります。9500や8100で備わっている例文検索(グローバルサーチ)は,もともと例文の少ないリーダーズやCODで使えてもあまり意味がないので,9200でカットされているのは自然なことでしょう。しかし,なぜ,あれば便利な二画面検索やブックマーク,日本語ジャンプなどまでカットしてしまうのでしょうか? 前にも述べたように,二画面検索は複数辞書を並行してひくユーザ(ふつうは翻訳者など,プロの人が多い)だからこそ,そのありがたみが分かります。辞書の中身を縦横無尽に飛んだりはねたりできる日本語ジャンプも,英語にせよ,日本語にせよ,ことばのプロだからこそ,利用頻度は多いはずです。エントリーモデルにこのような機能を付ける必要がないという意味ではありません。下位モデルにつけた機能は,特別な意図がない限り上位モデルにも備えるのが普通なのでは? ということです。これは,電子辞書に限らず,車でもパソコンでも何でもそうだと思います。


SR-950(2001年10月26日発売)

収録辞書

広辞苑,新英和・和英中辞典,漢字源,パーソナルカタカナ語辞典

位置づけ

長い間ベストセラーであったSR-900の後継機になるのでしょう。900よりもかなり小さく,省電力化されているのに,画面解像度は大きくなりました。フルキーボードの快適さよりも可搬性を優先する人,すなわち,しょっちゅう電子辞書を引くわけではないが,持ち歩く機会が多い学生や出張の多いビジネスマンなどが飛びつきそうです。

見かけは小さいですが,フルキーボードタイプの新機種が搭載している機能(モードキーで電源がONになるリアルタイム入力,早打ち対応など)はほとんどが搭載されています。キーボードは従来機と同じようなタイプですが,早打ちに対応しているので,文字が飛んだりすることもなく,快適です。画面解像度の制約上,プレビューができなかったり,本体サイズの関係上,「戻る」キーが「訳」キーと離れていたりというのは仕方ないでしょう。今回の新機種の中で日本語ジャンプが唯一できるというのもウリです。

ライバル機種

フルコンテンツ辞書の小型化が進む中,他社も同サイズの製品を続々と出しています。直接のライバルはPW-X710(シャープ)やXD-S950(カシオ)でしょう。コンテンツに関しては,英和・和英にジーニアスを搭載したシャープ,カシオのほうがどうしても有利になってしまうでしょうが,一方で,重さや消費電力,画面解像度,操作性などではSR-950に軍配が上がります。

SR-950とほぼ同スペックの機種間で本体サイズ,電池寿命,最大表示文字数をグラフで比較しました。従来機(SR-900)は言うまでもなく,他社の現行機種と比較しても,明らかに950が優れていることが分かります。





総括−近年のIC電子辞書の動向とともに−

ほんの数年前までは,フルコンテンツIC電子辞書といえばSIIぐらいしかなかったのですが,1997年に参入したシャープ(PW-5000)を皮切りに,99年にはカシオ(XD-1000/1500)とソニー(DD-IC100)がフルコンテンツIC辞書の1号機を発表し,2000年にはキャノン(IDF-3000)も参入しました。以後,電子辞書業界は5社がしのぎを削っていて,各社間の競争も激しくなっています。その影響か,最近になって各社独自の路線というか「色」が製品に感じられるようになってきました。

たとえば,カシオは大学生協での電子辞書販売を真っ先に手がけたことからも分かるように,学生層にターゲットをあてた製品を多く出しています。フロリスシリーズのように,電子辞書といういかめしさをなくし,女性にも違和感のないデザインの製品を出していることや,学習古語辞典を収録した機種(XD-S1200)を唯一出していることからもそれはうかがえます。シャープは,ザウルスで培った携帯情報機器のパイオニアとしてのノウハウを生かし,使い勝手の良さ(早見機能のように,狭い液晶画面でいかに見やすく表示するかに配慮するなど)においては定評があります。コンテンツも,第一線のビジネスの現場で必要とされる最新知識を得るために有用なカタカナ語辞典を他社に先駆けて搭載したり,管理職クラスの人が朝礼などで役立つように(という意図かどうか知りませんが)故事成語やことわざ辞典を,これも業界初で搭載するなど,ビジネスマン受けする内容になっています。最新のPW-9000/9100はビジネスマンだけでなくその奥さんにも役立つように? 家庭の医学を載せるなど,今まで未開拓だった層(主婦層)にも電子辞書を普及する起爆剤となるかもしれません。ソニーは,1号機のDD-IC100を見ても分かるように,ウォークマン等で培った小型軽量化の技術を電子辞書にもとりいれ,「フルコンテンツ辞書は大きくて思い」という固定観念を払拭することに貢献していると言えますし,キャノンの製品は,メッセージを英語で表示することができたり,第1号機から日本語へのジャンプができるようになっているなど,外国人にも使いやすい電子辞書をめざしているようです。

それでは,SIIの製品はどうなのでしょうか。あくまでも私の主観ですが,沖縄のことばを借りて言うのなら,「伝統と革新のチャンプルー」とでも言えるのかもしれません。「チャンプルー」というのは(広辞苑にも出ていないのですが),くだけて言うなら「まぜこぜ」,もうちょっと堅く言うのなら「融合」というような意味です。フルコンテンツIC辞書の老舗であるという「伝統」と,数年の後に業界標準になるような新機軸を他社に先駆けて積極的に搭載するという「革新」が,1台の電子辞書の中でうまく混ざり合い,とけ込んでいるという印象が,今回の新製品ラインナップを見ていても感じられます。以下はその一例です。

「伝統」→精選されたコンテンツ(軽いコンテンツを闇雲に載せ,収録コンテンツの数をアピールするのではなく,コンテンツ数は従来機なみに抑えつつ,リーダーズやCODといった重厚な辞書を載せている)。小型軽量化に過度に流れず,多少大きくて重くても使い勝手を優先させるなど(ACアダプター対応,本体の頑強さなど)

「革新」→フルキーボードはじめ,上述した各種新機軸(ここでは繰り返しませんが)。他社製品の機能で使い勝手のよい機能はプラスαのオリジナリティーを加えて積極的に採用するなど。

伝統と革新は表裏一体のもので,どちらが欠けてもよい製品は生まれないことは言うまでもありません。しかし,最近の他社の電子辞書を見ていると,珍奇な仕掛けで表面的な斬新さをアピールしたり,ときには変なカウントのしかたをしてまでも収録辞書数を誇ったりと,「革新」の方面ばかりに目がいっている機種も多く見られます。そのような中で,SIIの電子辞書は,9200のコンテンツを見ても明らかなように,新機軸をとりいれるだけでなく,ユーザ,それも大多数の一般ユーザだけでなく,英語で生計をたてるような一握りのプロ達の声も積極的にとりいれ,フルキーボードのような地味な(それでいてプロユーザにとっては使い勝手を大きく左右する)面を確実に改良しているという点で,他社を寄せつけません。プレビュー機能やメニューまわりの操作系など,新機軸として採用された機能を中心に,まだまだ細かなリファインは必要でしょうが,これはフロンティアの宿命かもしれません。このような点をふまえても,今回の新機種は,電子辞書を初めて買う人はもちろん,しょっちゅう使っている人の買い換え用としても期待を裏切らないものになることは確信します。


(C) Kenji Sekiyama, 2001. All Rights Reserved.