セイコーインスツルメンツの新製品情報・インプレッション
(2001-2002年分)
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SR-T5000とSR-9700 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:12月27日(金)13時08分25秒
SR-T5000が発売されたことで,SR-9700が大幅に安くなっています。20000円を切る通販も出ているようですし。T5000は,コンテンツではG3がG大になったこととCOTの版が変わったことぐらいしか違いはありません。G大はG3の上位互換と考えていいですから,そうなると,大辞典クラスの語数がいらない人なら,9700のほうが買い得感があると考えられます。しかし,使ってみると分かりますが,カタログには現れない細かな点がかなりチューニングされています。今年9月にここに載せたインプレの中で言及した細かな問題点も,びっくりするほど改善されています。
結論から言えば,T5000はG3とG大というコンテンツの違い以上の差がありますので,操作性にこだわる人は9700とのかなりの差額を投資する価値はあると思います。以下に,9月1日のインプレにのせた9700の問題点のうち,改善点(と改善されていない点)をまとめます。詳細は過去ログのインプレ(SR-9700の問題点)とあわせてごらんください。「◎」は指摘したことがそのまま改善されている場合,「△」は部分的に改善されている場合,「×」はそのままになっている場合です。拙掲示板の指摘だけでなく,他の多くのユーザからも同様の指摘があったのでしょうが,それでもわずか数ヶ月後の新機種でここまで微調整されているのは驚きました。一方,キーボードまわりに関しては賛否両論分かれていますので,T5000が必ずしもいいとは言えないかもしれません。実機をぜひ比較して選んでください。
★スーパージャンプで,「ダウンサイジング」を広辞苑で引き,そこからカタカナ語辞典の同じ見出し語にジャンプしたい場合の挙動:「◎」→区切り符号をはさんでも正しく切り出せるようになりました。
★履歴がワンキーでできなくなった:「◎」→履歴専用キーが新設されました。
★ジーニアスの成句検索をした後で和英や広辞苑等の他辞書に切り替え,再度英和キーを押すと,(直前に使っていた)成句検索モードになる:「△」→他の辞書モードに切り替えると検索種類などがリセットされるようになりました。しかし,この副作用で,類語モードから英和等へ切り替え,英英・類語キーで元に戻ったときにもリセットされてしまい,英英モードになります。言いかえれば,英和と類語等の間でハイパーリンクができなくなったということです。
★英和辞典では,検索した見出し語に成句(や句動詞)が含まれている場合は成句シンボルが表示され,成句キーを押すことで見ることができるが,OALDでは成句や句動詞は語義と一緒に表示される:「◎」→英英も,英和と同じく,成句や句動詞は別画面になり,成句キーを押すことで見られます。英和と英英との操作系が統一されたわけです。
★広辞苑で「みのしろ」を引くと,1番の語義で「財産,身代(しんだい)」というのがあり,この中の「しんだい」にジャンプ(「し」にカーソルを合わせてジャンプ)すると,漢字源熟語の「身代」にジャンプできるが,上記の語義の「身代」にジャンプ(「身」にカーソルを合わせる)と,漢字源熟語にはジャンプできない:「◎」→漢字源熟語へのジャンプが正式機能(マニュアルに記載)になり,上記の例では表記でも,読みでも,どちらでもジャンプできるようになりました。
★ジャンプ先選択のダイアログや履歴リストなどでショートカットキーが使えない:「△」→履歴リストにはショートカットがつきましたが,ジャンプ先選択ダイアログにはありません。
★例文検索での優先辞書選択のポップアップウィンドウが背景のOALDのクレジットの表示を隠してしまう:「◎」→ポップアップウィンドウ自体がなくなりました。
★例文検索モードを英和,和英,英英の検索画面の中に置いて,成句検索等のような特殊検索として位置づける:「×」→9700と同じく,例文検索はメニューの中に入っています。
★成句検索が英英ではできない:「◎」→英和,英英とも成句検索できます。
★COTに全文検索を備えてほしい:「×」→ここでも要望は多いようですが(^^;;
★ジャンプ先選択ダイアログが大きすぎる:「×」→ダイアログボックスの大きさは変わっていません。
★英会話とっさのひとことの操作系が他コンテンツと違う:「◎」→インプレで提言した画面イメージに比較的近い感じになりました。
★例文検索のプレビューが大きすぎる:「△」→プレビューウィンドウの大きさは変わっていませんが,タイトルバーがなくなったので一覧性は若干よくなっています。
★メニュー画面の反転カーソルが小さい:「×」→好みの問題なのでしょう。
★メニュー画面のショートカットの順番:「×」→これも同じく好みの問題でしょうね。
★例文検索で「とっさ」の例文にも対応してほしい:「◎」→例文検索で「とっさ」の例文も検索されます。
T5000の複合語と単語帳 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:12月26日(木)08時56分25秒
セイコーさんのジーニアス(G3,G大)搭載機では,複合語(2語以上の見出し語)は主見出し語の追い込み扱いになっています。たとえば,sea anemoneという複合語は,主見出し語(先頭の単語)の記述の最後に一緒に出ています。ですから,seaで検索しても,sea anemoneまで入れても,どちらでも検索できます。これがリーダーズと違うところです。リーダーズでは,複合語も,普通の語も,独立したエントリーになっています。ですから,seaで検索してもseaのエントリーの中にsea anemoneは出てきません。
何が言いたいかというと,この元データの構成の違いが,単語帳機能に影響を及ぼしているということです。今お話ししたように,T5000では,複合語が主見出しの中に入っているので,複合語を単語帳に記憶させようとしても主見出ししか記憶されないのです。T5000でsea anemoneをひき,登録キーを押しても,seaは登録されますがsea anemoneが登録されるわけではありません。ですから,しばらくたって単語帳に記憶した語を見直したとき,どの複合語を記憶するつもりだったのか分からなくなると思います。これはPW-9500も同じですが,ジーニアス系の英和と単語帳を組み合わせたときに生じる問題点ですね。リーダーズ搭載のSR-T6500では,複合語が独立したエントリーになっているので,複合語を単語登録しても,ちゃんと複合語として登録されます。
たしかに,複合語が追い込まれて出るのは,ジャンプ機能で複合語へ飛ぶときは非常に便利(ジャンプでは複合語をまとめて選択できないので)ですが,単語帳と組み合わせるとこういう副作用があるので,ちょっと検討の余地があるかもしれません。これは元データの構成上の問題なのでメーカーさんだけでは対処できないかもしれませんが(^^;;
マニアックな話になりますが,以下の件の解決策としては,sea anemoneを引いて単語登録すると,物理的にはseaを登録(複合語が主見出しに追い込まれている以上,主見出しであるseaを登録しないでsea anemoneだけ登録することはできないでしょうから)しておいて,呼び出した段階で,sea anemoneの位置にあるインデックスに飛び,sea anemoneを先頭に表示させることで解決できるかもしれません。ことばでは説明しにくいのですが,要は単語帳を呼び出したときにseaanemoneと入れて検索した画面の状態が復元できればいいわけです。シャープさんの単語帳機能付き旧機種(PW-9100/6800)がこの方式です。PW-9500以降は仕様が変わって,改悪のような形になってしまいましたが(^^;;
お詫び:T5000のG大 投稿者:dictian 投稿日:12月27日(金)01時51分29秒
>Sekkyさん、aruさん
掲示板をご覧の皆様、私の不正確な報告でご迷惑をおかけしたことを深く、
深くお詫び申し上げます。m(__)m
改めて確認したところ、
「〜」は問題なく検索できました。
ちょっと言い訳になりますが、今回も最初は検索できず、「あれっ」と思って画面を良く見たら、何とmotherenとなっているではありませんか!motherまでは画面を見てスペルを確認していたのですが、その後で付け足した3文字が正確に入力されていなかったのが、前回の検索できない原因だった可能性が高いです。自分ではタイプしたと思っていたのですがこんなミスをするなんて、まだまだ未熟だと感じました。さらに、例文検索ですが、いつもBookshelfで使っているのが「全文検索」でして、その調子で絞込みをする時に例文検索を試してしまったわけで、これも例文検索初心者として、いたらなかった点を反省しています。今後は、もっと「(国産の^^;)電子辞書」を意識するようにしたいと思います。
Sekkyさん、aruさん、ご確認およびご指摘、本当にありがとうございました。
今度、時間が取れたら、キータッチの相性をチェックしてみます。前回と今回で試した店は異なり、別の個体で似たような現象を経験したのがちょっと気になっています。
T6500のキータッチ 投稿者:ぽう 投稿日:12月26日(木)02時08分33秒
>下のほうでキータッチが話題になっていますが、SR-8100と比べると硬めで、
という投稿をされた方がいらっしゃいましたが、8100の方が硬いのではなく、6500の方が硬かったのでしょうか。もしそうなら私は絶対そちらを選んでいたはずなのですが…。もしそうならかなり打感が違うでしょう。わたしのものはやわらかいのがはっきりとわかります。
8100など、フルキー初対応の硬さのほうが好きでした。パソコンも軽いタッチが好きではないので、しっかりと押せるタイプ好き。だからこそT5000のタッチは硬めで気に入っているところです。購入はまだですが。
SR-Tシリーズの履歴機能 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:12月25日(水)15時43分07秒
↑使っていて気づいたのですが,SR-T6500, 5000の履歴は,任意の語を履歴から消すことができるんですね。履歴キーで一覧リストを出し,消したい語にカーソルを合わせて削除キーを押せばOK(「1件」を選ぶ)です。マニュアルには,冒頭のキーの説明(削除キー)のところにさらっと書いてありますが,履歴機能の操作説明の箇所には,履歴が1件ずつ消せることは書いていないようなので,気づきませんでした(^^;; 他人に見られて困る語を引いてしまったときにおためしください(笑)
SR-T5000インプレッション(概略) 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:12月25日(水)09時49分43秒
この掲示板でも話題になっていることを中心に,簡単に触れます。
◎スピード
SR-9700より心持ち速くなった感じです。並べてみて気づくぐらいですから,体感的に感じるほどではないと思います(たとえば,SR-9600と9700ほど目立った違いはないという意味です)。ワイルドカード検索は,とくに「*」と「?」を併用し,しかも語頭にワイルドを置いたときの速さが劇的に改善されています。T6500のように待たされるということはありません。
◎キータッチ
私の感覚ではSR-T6500とT5000は全く同じに思います。もしかしてロットによる違いがあるのかもしれませんが…。
◎SR-T6500との違い
・モード(検索辞書種)を変えたとき,検索モードが保持されなくなりました。たとえば,英英・類語キーを押し,類語モードに(カーソル移動して)して検索した後,たとえば英和にモード変更し,もう一度英英・類語キーで戻ると,類語モードが解除され,デフォルトの英英モードになります。同じことが,特殊検索にも言えます。広辞苑の慣用句検索モードで検索し,英和等の別辞書に移り,広辞苑に戻ると,慣用句検索モードは解除され,通常の広辞苑モードになります。たしかに,特殊検索がこのようにキャンセルされるのはいいのですが,類語辞典モードが同じようになってしまうのは困ります。類語モードでプレビューを出した状態で英和に移り,再度類語に戻ることができないのですから。
・広辞苑でのハイフンが使われている複合語がジャンプできるようになった:これはT6500のインプレでも書いた気がしますが,たとえば広辞苑で「ヘアスタイル」を引き,ここからカタカナ語のヘアスタイルにジャンプしたいとき,広辞苑の表記では「ヘア-スタイル」のように間にハイフンが入っているため,これがジャンプ先を切り出す際に邪魔をして,カタカナ語辞典の「ヘアスタイル」にはジャンプできませんでした(逆はできました)。T5000ではこれが改善されました。ちなみに,R9000の日本語ジャンプはハイフンがついていてもちゃんと切り出してくれます。
>dictianさん 投稿者:aru 投稿日:12月25日(水)08時57分29秒
>私が試したのはG3に乗っていないとわかりきっている
>ものでした。おそらく、G2やG3に載っていない部分に「〜」が使われ
>ているのだと思います。これらの複合語がG3との差分の16万語に含ま
>れるかどうかはわかっていません。
例に出した「apple box」は大辞典で追加された複合語です。私が見た限りでは、複合語は全て展開されていたように思います。
>当然ですが、「〜」になっているものは例文検索でも検索できません。
例文検索でも、「〜」は全て展開されていましたが。。。
>aruさん 投稿者:dictian 投稿日:12月25日(水)00時02分28秒
> Re: SR-T5000 投稿者:aru 投稿日:12月24日(火)08時49分42秒
> 私も店頭で触りましたが複合語の検索はG3と同様に出来ますよ。
説明不足ですみません。おそらく、G3に載っている複合語は展開されています。私が試したのはG3に乗っていないとわかりきっているものでした。おそらく、G2やG3に載っていない部分に「〜」が使われているのだと思います。これらの複合語がG3との差分の16万語に含まれるかどうかはわかっていません。当然ですが、「〜」になっているものは例文検索でも検索できません。この「〜」略記については、ご購入されたかたがレポートして下さるかもしれませんが、店頭で触る機会があったら詳しくレポートできるくらいに使い込んでみようと思います。最初に触った時はちょっとショックでその場を離れてしまいました(^^;;良かったら衝動買いしてしまうかもしれないというほど期待してたもので....
Re: SR-T5000 投稿者:aru 投稿日:12月24日(火)08時49分42秒
>店頭で触ってきました。G大は詳しくて良いのですが、複合語などに
>見出し語部分の「〜」が使われていて、これが検索できませんでした。
私も店頭で触りましたが複合語の検索はG3と同様に出来ますよ。例えば appleの中にある複合語で、「〜 box」がありますが、「apple box」の入力で検索出来ます。それどころか「→ desert2 他 1」でジャンプするとその場所の1にジャンプしました。
T5000よさげ。 投稿者:ぽう 投稿日:12月24日(火)00時34分07秒
新宿のさくらやとビックでT5000を触ってきました。一言「欲しい!」です。
15分ほどしか触っていないですが、先に購入したT6500とはキーレスポンスがかなり違いました。また、キーの深さというか、タッチが硬くて私は好きでした。これまでのシリーズと同じような硬さでした。6500は少し柔らかいというか手ごたえがないですよね。さくらや2店とビックで触ったので、個体差ではないと思います。
時間がなかったので辞書の使い勝手などはほとんど気にならなかったのですが、英英でプレビューしている単語を類語で調べるときにもう一度入力をしなければならないのかと思うのでしょうかね>購入者の皆さん
それにしても6500を持っていたって5000を購入する価値はありますね。英語系の辞書がまったくかぶっていないなんてやっぱり便利そうです。
SR-T5000 投稿者:dictian 投稿日:12月23日(月)12時33分03秒
店頭で触ってきました。G大は詳しくて良いのですが、複合語などに見出し語部分の「〜」が使われていて、これが検索できませんでした。見出し語から読み進んでいけば良いのですが、電子辞書では全て展開して検索可能にして欲しかったです。(ちょっと期待はずれ)それと、スペルチェックはT6500と同じで、英和でチェックすると外れまくりですが、英英でチェックすると私のベンチマークは全てOKでした。
T5000の筐体について 投稿者:らす 投稿日:12月23日(月)03時32分43秒
T5000手に入れました。が、気になることがあります。
T5000/T6500の筐体は裏を見ると、四隅に突起があって、置いたときにその四点で全体を支えています。が、私の買ったモノはそのバランスが良くないらしく、右下が微妙に浮いているようです。困ったことに、この位置には使う頻度の高いカーソルキーが配置されており、叩くたびにボディがグラついてしまい使いにくくってしかたありません。Tシリーズから新筐体になりましたが、こういうケースって結構あるんでしょうか、それとも、たまたま私の買ったモノがはずれなんでしょうか?
T5000もしくはT6500を持っている方、ご意見をお聞かせください。
T5000のキータッチ続き 投稿者:えりコロ 投稿日:12月23日(月)01時17分31秒
続きです。
でもこの機械をずっと使っていれば、
キーもだんだんに押しやすくなってくるんじゃないの?
と私の友人に言われたのですが、
T6500を使ってる方、どうですか?
T5000のキータッチ 投稿者:えりコロ 投稿日:12月23日(月)01時14分39秒
本日T5000を池袋のビックカメラで見てきました。このモデルは結構人気があるようで、即買いしてる人も見受けられました。私が使ってみた感じでは、以前のログにもあるようにキーを奥までぐっときちんと押さないと、認識してくれず取りこぼしが出てしまいます。これはT6500と同じ感触ですね。SR-9700のように軽く打っても認識してくれれば私もその場で買ったのになあと残念に思いました。
T5000の値段 投稿者:購入予定者 投稿日:12月23日(月)00時02分37秒
楽天で調べたのですが、SR-T5000の値段が\27,300-なんです。以前の書き込みで、T5000には今のところどうやら二種類ぐらいのモデル(?)があるようですが、なぜこんな値段が付いているか不思議です。年明けあたりにT5000を購入する予定でいますので、とっても気になっています。
安いT5000 投稿者:ぽう 投稿日:12月21日(土)02時08分26秒
T5000が32800円で20%還元って、実質現金では2700026240円てことですよね。安くないですか?ジーニアス大英和だけで15000円するのに?安いなぁ。
T5000のキータッチについて 投稿者:ちい 投稿日:12月21日(土)00時15分17秒
新宿のさくらや、ヨドバシカメラでは今日(20日)T5000が店頭にならんでました。
値段は両店とも32800円で20%のポイント還元でした。
で、さっそくいろいろといじってみたのですが、気になったのがキーのタッチ感。さくらやとヨドバシとで全然別物なのです。ヨドバシの方はT6500と同じべちゃっとしたタッチ感だったのですがさくらやの方は適度な硬さ(表現が難しいのですが、一語一語キチンと押せていると感じ。私にはこちらの方が断然良かったです。)でした。製造ラインが違うからなのか、製造月が違うからなのか、それともたまたまその一台だけが違っているのか良くわかりませんが、個体差でというにはあまりに違いがあり過ぎました。
実際に購入する時はモノをよく確かめた方がよいかもしれませんね。
SR-T5000年内発売決定 投稿者:かみよう 投稿日:12月19日(木)16時29分28秒
SIIのHP見たら、12月21日(土)より順次発売となってました。^^
今まで、掲示板拝見してて、この機種を買うことにきめてました。
年内に手に入れることができてうれしいです。
SR-T5000の発売日 投稿者:たろま 投稿日:12月17日(火)07時36分36秒
SUのサイトによると、T5000が今週の土曜日(21日)より順次発売するようです。キーレスポンスが改善したのか非常に気になるところですね。もし改善されていればかなり魅力的なモデルではないでしょうか。早く触ってみたいですね。
SR-T5000 投稿者:Previn 投稿日:12月 3日(火)22時49分30秒
有楽町のビックカメラの店員さん情報によると、SR-T5000は年内店頭に並ぶ可能性があるとのことでした。この店員さん、前に出てきた商品知識が豊富で接客のよい店員さんのことかもしれません。あれだけきちんとした商品知識を持って、客に的確なアドバイスができる店員さんは、そうざらにはいないと思います。
いずれにしてもT5000の発売がとても楽しみですね。 定期的に店に足を運んで、店頭に並ぶのを待ちかまえようと思います^^
店頭にてSR-T6500とXD-R9000 投稿者:あいちゃん 投稿日:12月 2日(月)16時11分26秒
休暇で買い物に出たついでに、某量販店2店にてまたもやCASIO XD-R9000とSII SR-T6500を触り比べました。人間には慣れというものがあるので、XD-R9000のActivatorについての違和感は、初回ほどはありませんでしたが、それでも通常のステップで行くと解説を見るためのキー操作が煩雑でActivatorの特性を考えない、単に「ソフトウェアとして検索手段を作りました」的に感じてなりませんでした。
Activatorについていえば、これは私の個人的な感想なので、書籍版を店頭でじっくり見て(これは大切だと思います)Activatorの特性の片鱗でも知った上で、実際に店頭でしつこく触って見て、この操作系に納得できるのであれば、XD-R9000はActivatorとリーダーズ&リープラだけで買う価値があるという判断は可能でしょうちなみに、XD-R9000WEのモデルもありましたが、WEのほうがやさしい色合いで個人的には好感が持てました。どうもシルバーのほうはなんというか金属っぽいというか、妙に安っぽいかもと感じました。
もうひとつのSR-T6500ですが、こちらにも書き込みがあった速度面ですが、確かにXD-R9000に比べると相対的に遅いですが、私の手持ちのPW-6800に比べて特段遅いとも思えませんでしたし、SII(UK)のER6000やSONY DD-IC100に比べたらダントツに速い(爆笑)ですから、私個人的にはまったく支障を感じませんでした。STN液晶の特性として気温が低いと反応が顕著に悪くなりますから、この時期の屋外では実際の動作速度より遅く感じる可能性が高いので、屋外展示の量販店店頭などで見るときには注意が必要です(これはこの機種に限りませんが...)。
私が興味を持ったのはSR-T6500の検索の強力なことです。これはいいですねぇ、かなり強力な例文検索はCOBUILDとあいまって頼りになりそうです。やはりActivatorは書籍版のNew Editionが出回ってから買う事になりそうです。
R9000・T6500決定的な違い。 投稿者:Dic 投稿日:11月22日(金)21時37分26秒
店頭でR-9000とT-6500をいじってきました。
どちらも専門的な電子辞書で内容的には文句なしなのですが、決定的な違いを発見しました。それは表示スピードです。
T-6500の方がクイックな表示だろう、と思っていたのですが大間違いでした。
T-6500は、キーを押すと半拍遅れて表示します。これはかったるいです。
何故なのでしょう、天下のSIIの最新型が・・・。
R-9000はタイプするとほぼ同時に表示しますのでストレスは感じません。
内容的にT-6500を選択しようとしてたんですが、
あの表示のかったるさには驚きました。内容以前でしょう、あんなの。
R-9000にしました、迷わず。
Sekkyさん、こんなのアリでしょうか。がっかり・・・。
>SR-T6500インプレッション 投稿者:es 投稿日:11月14日(木)03時04分02秒
たまに出現するesです。いつもながらSekkyさんのかゆいところに手が届くコメントには感心させられます。
私も本日、実機をさわってきました。SR-T5000(以下T5000)を購入予定なのですが、筐体は同じ(だと思う)ので下調べをしてきました。勝手な希望なのですが、T6500は一部の上級者に実験的に使ってもらい、こちらのページでブレインストーミングをしてもらいます。ユーザーの情報からリファインされたT5000を多くのお客様に買っていただくという戦略なんていかがでしょうか。
色に関してですが、こちらは上級者向けということで無難なシルバーを選択したのではないでしょうか。より幅広い層に売るであろうT5000にはカラーバリエーションがあることを望みたいです。SIIさんがカスタマイズ直販サービスを展開していただけたら、割高でも買ってしまいたい。是非!!!
英英は「OALD」(紙の重い方)を使っています。「COBUILD」は今回初めてさわったのですが、わかりやすかったです。いつも電子辞書を手に取るとcatatonic(英国のバンド名でもあります)という単語を無意識に入力しているのですが、「緊張病」といった訳がでてきて???でした。「COBUILD」では的確な解説がされていました。「岩波国語辞典」にも載っていなかったので、非常にすっきりしました(ネットでも上手く検索できなかったものですから…)。
本当はSR-T6500にぐらっときたのですが、「リーダーズ」よりも「ジーニアス英和大辞典」の方がレベルに合っているように思えるので、今回は見送ろうと思っています。近いうちに皆さんのようにリーダーズを使いこなしたいですね。
SR-T6500 投稿者:dictian 投稿日:11月14日(木)02時50分40秒
今回は出遅れてしまいました^^;
私の評価結果をお知らせします。
◆スペルチェック
英和では従来機種でヒットしていた候補が出なくなっていました。
気を取り直して英英モードでチェックすると、全て合格でした。
スペルチェックをする場合は、最初から英英モードで実行することを
お勧めします。
◆複合語
和英では、やはり研中だからでしょうが、複合語が検索できません。
主見出しからスクロールダウンして見つける必要があります。
英英では、Sekkyさんの報告にあるように、見出しにある複合語は少ないと感じられます。
英和の複合語は、「さすがリーダース」充実しています。
◆外観
薄くて良いですね。手に持った感じは、見かけよりも重いので、ズッシリときます。中身が詰まっていると実感できます^^;
金属筐体は冷たくて嫌う人もいるかもしれませんが、丈夫そうな安心感があります。
以上、1日遅れのdictianの店頭評価速報でした。
SR-T6500 投稿者:なみ 投稿日:11月13日(水)20時00分30秒
私も今日SR-T6500を見てきました。新宿のカメラ店では37800円(7560ポイント)の売価に対して20%のポイント還元でした。ちなみに新宿ではここしばらくほぼすべての電子辞書が恒常的に20%還元中です。例えばソニーのDD-IC500Sは24800円が2000円引きでそこから20%還元です。
今回SR-T6500を観にいったのは、現在PW-6800を使っていて、(大英和が入っていて例文検索がある)類語、国語の入ったものを検討しているためです。候補としては今のところSR-T6500およびXD-R9000,SR-9200です。
SR-T6500を触ってみて非常に使いやすいインターフェースだと感じました。多くの操作が直感的に出来る上、例文検索もPW-6800に劣りませんでした。値段のこともあって購入してもよいと感じました。
ただ類語がSekkyさんも指摘の通り非ネイティブの私にとっては使いにくいものでした。そこで気になってLongmanのActivator冊子版を本屋で見て非常に驚きました。これまでActivatorを知らなかったのが勿体無く感じるほど素晴らしい類語辞典で、冊子体でActivatorを買ってもいいぐらいだと感じました。おかげで結局、冊子体のActivatorを買って、電子辞書に関してはXD-R9000が出てから再検討するということにしてしまいました。
SR-T6500インプレッション(総評) 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月13日(水)19時03分47秒
T6500は,コンテンツバランス(上級者御用達のコンテンツチョイス)はもちろんですが,細かな操作系に関してもじっくり練り上げられているなぁという印象があります。現段階でのIC電子辞書の姿としては一つの頂点であるといっても過言ではありません(インプレの内容をごらんになれば明らかだと思います)。
昨年のSR-9200では,筐体がリファインされたものの,細かな操作性や機能面では細かな課題がかなりありました(プレビューでの小フォント表示や日本語ジャンプができない,単語帳機能がないなど)。しかし,今回のSR-T6500では,少なくとも他社製品が実装している機能はほとんどもれなく搭載しています。他社製品に遅れをとっているのは,シャープさんのPWシリーズにあるような,ジャンプ先とジャンプ元の並列表示ができないこと,串刺し検索ができないことぐらいでしょうか。たしかに,T6500は実売でも37800円と,決して誰でも買えるような機種ではないと思います。また,辞書を1日に1回引くかどうかと言う人であれば,ここまで高価な機種を買わなくても,他にいろいろ候補はあるでしょう。操作性云々とか,検索速度といっても,辞書を身体の一部のように引いている人でなければ,どの機種でも大差はないかもしれません。
しかし,前にも掲示板で書いたように,電子辞書ユーザには様々な人がいるわけで,とくに(私を含め?)ごく数%のパワーユーザにとっては商売道具として使う以上,細かな点がどうしても気になってしまいます。T6500はコンテンツの数こそ控えめですが,上級ユーザが本当に必要なコンテンツを惜しみなく搭載し,履歴一覧のショートカットだとか,単語帳だとかいった細かな点も無視することなく改善が図られています。ふだん英語を道具として使い,COBUILDやリーダーズプラスの性質を熟知し,これらのマイナーな辞書の必要性を理解している人なら,46万語の英和辞典とCOBUILDの10万5000例文が縦横無尽に検索でき,しかもそれがどこへでも持ち歩けるというSR-T6500が37800円で手に入るというのは,むしろ安いと感じるのではないでしょうか。6年前は,COBUILD(当時は初版でしたが)のCD-ROM1枚が30000円していたのですから。
もっとも,私個人としては,フルキーボード機は多少大きくても液晶解像度やキーボードの打ちやすさ,快適なキーレイアウトといった「快適さ」を追及していく路線を望みたいと思っています。SR-T6500での薄型化が今後のフルキーボードモデルでどうなっていくか何とも言えませんが,9200のような旧筐体より多少大きくても,新型ザウルスのように本格的なキーボードと高解像度液晶を搭載した「デスクサイズ電子辞書」もあっていいような気がします。T6500のコンテンツに加え,ニッポニカのような本格百科事典あたりを追加し,VGA相当の(モノクロでいいですので)液晶を搭載し,SR-8000のような二画面表示を復活させたようなハイスペック機を次世代電子辞書として望みたいと思います。実売で40000円台後半ぐらいなら需要はあるかも(^^)
★ともあれ,T6500は英語を専門に使う人(学習英和がなくても用が足せる人)で,電子辞書をしょっちゅう使っている人は,現時点ではもっともおすすめできる機種であると言えます。SR-9200がそうであったように,T6500を凌駕する機種というのはここしばらくは出ないのではないでしょうか。SR-9200等をお使いの方は,T6500には触らないほうがいいかもしれません(^^)
SR-T6500インプレッション 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月13日(水)17時05分17秒
とりあえずのインプレッションです。思いつくままに並べてあるのでまとまっていませんが,ご了承ください(^^;;
【筐体】
・SR-9200等よりも小型化。とくに薄くなったことは体感的にもよく分かります。奥行は,従来機のヒンジ部分を除いたぐらいにおさまっています。
・薄型化といっても,奥の方の4分の1ぐらいは従来機なみの厚さです(電池の収納部分が手前(従来機)から奥へ移動したことによる電池のスペースを確保するため? そのため,机等に置くと,キーボードが若干手前のほうに傾いた感じになっています→パソコンのキーボード下部のスタンドのような効果があり,打ちやすいです。従来機のキックスタンドはなくなりました。裸で手に持つときに筐体裏側がフラットでないというのは,ホールド感があっていいのでは?
・液晶画面サイズは,写真等では大きく見えますが,筐体寸法が小さくなったことによる錯覚で,実際は旧機種とほぼ同じです。もちろん解像度も同じです。
・フタの部分(液晶の裏側)はアルミ合金を採用:XD-RシリーズやIDF-4500のような高級感があります。
・フタのロックの部分は若干改良されました。ボタンが大きくなったことに加え,フタを持ち上げたときに(よい意味での)引っかかり(液晶側とキーボード側がマグネットで固定されているような)があります。
【キーボード】
・従来機のフルキーボードの快適さはそのまま受け継いでいるので,及第点はあると思います。ただ,後述のように従来機とキータッチが多少違うので,旧機種を使っていた人はどちらがいいか好みが分かれるかも。
・レイアウトの変更:フルキーボードに加え,最上列に4つの特殊キーを新設→履歴キーが独立したため,操作性が向上しました。また,文字サイズ,前後見出しキーなど,使用頻度の低いキーをこの特殊キーにアサインし,空いたフルキーボード最下列の部分に戻るキーと決定キーを入れています。これにより,奥行を小さくして,かつキーボードを1段増やすことが可能になりました。もっとも,戻る,決定という使用頻度の最も高い2つのキーが従来機より小さくなったのは評価が分かれるかもしれません。
・ワイルドカードキーの位置:SR-9700のように「?」と「*」が兼用になっているのは変わらないですが,このキーが右矢印キーの直上のキーにアサインされました(9700は2つ上)。そのため,「?」を多用する際(「?」を入力するには,「?」の後に右矢印キーを押してカーソルを移動させないといけない)は非常に押しやすくなりました(偶然なのか,こういう押しやすさを意識した上でのキーアサインなのか分からないですが)。
・薄型化されても,キーストロークは(体感的には)従来機とほとんど変わらないのは驚きです。ただ,そのぶんキー自体の厚さが薄くなっているようで,打感は多少異なります。キーが薄くなった(=平べったくなった)からなのか,ベタッとしたタッチになるのは好みが分かれるかもしれません。また,フルキーボード最上段のモードキーのように,若干横長のキーは,クリック感が他のキーより鈍く,特にキーの左寄りを押したときに入力が飛ぶことがあります(個体差?)
・戻るキー,決定キーや最上段に新設された4つのキーは金属調の色合いです,実際はプラスチック(メッキ?)のようです。とくに戻るキー,決定キーは頻用するキーなので,使っているうちに色が剥げてプラスチックの地肌が出てきたり,汚くならないだろうか心配です。
・最上部に新設されたキーは小さい上に,ちょっと引っ込んだ感じになっているので,指の大きい人には押しにくいかもしれません。
・フルキーボード最上段の辞書選択キーや特殊キーは旧機種のようにキーボードの色を変えたらどうでしょうか? 文字キーと全く同じ色なのがちょっと気になります。
・せっかく機能キーが新設されたのですから,単語帳も専用キーがアサインされていればよかったです。
・(細かいことですが)この4つのキーの機能を示す文字が「左寄せ」になっているので,キー自体との位置関係がなんか不自然です
・いずれにしても,薄型化とフルキーボードの快適な操作性を両立していることは事実です。
【カラーリング】
シルバーが基調で,全体としてはDD-IC500Sのような感じです。SR-9700以上にユニセックスを強調しているようで,無難な感じです。ただ,いかにも電子機器ですというシルバー調の色合いは,とくに学生ユーザには評価が分かれるかもしれません。女性の人や学生の人がどういう印象を抱くか興味深いです。
【処理速度】
SR-9700でスクロールスピード(とくにプレビューを出した状態での)と検索速度(インクリメンタルサーチで候補が絞り込まれるスピードやワイルドカード検索のサーチ速度)が大幅に改善されたのですが,SR-T6500ではスクロールスピードはほぼ9700なみですが,検索速度はSR-9200ぐらい(9700より遅い)です。同じコンテンツ(広辞苑など)で9700と横に並べて比較すると,T6500はインクリメンタルサーチの絞り込み速度がワンテンポ遅れることが分かります。ワイルドカード検索も同じです。とくに,「*」と「?」を併用したサーチはかなり待たされます。しかし,スクロールスピードは9700なみなので,トータルでの体感的な速度は9700とそれほど変わりません。COBUILDのような記述量の多い辞書は,検索時よりも検索してからのスクロールのほうがよく行うからなのかもしれません。ですから,SR-9200と検索スピードは同じですが,体感的にはかなり速くなったという感じがします。
【機能面とその操作性】
基本的には9700の操作性のよさを引き継いでいます。広辞苑での12ドット表示,プレビュー画面や例文検索での12ドット表示,ワンタッチでのスペルチェック,日本語ジャンプなど,9700でリファインされた点はそのまま引き継がれています。以下では,T6500で改善(新設)された点を述べます。
・履歴機能にショートカットがついた:前に述べたように,履歴がワンキーで呼び出せることに加え,ショートカットがつきました。12ドット表示なら1画面で17の履歴が表示され,それぞれがショートカットキーのワンタッチで呼び出せます。また,履歴のキャパシティーは全辞書共通で100件に拡張されました。※ただし,ジャンプ先候補のダイアログでは9700同様にショートカットキーはありません。
・ジャンプ先の語も履歴に残るようになった
・凡例表示:9700ではOALDのみだった辞書の凡例表示(いわゆるオンラインヘルプ)が拡張され,類語辞典以外の全辞書で可能になりました。冊子体マニュアルの記述とほぼ同内容がオンラインでも参照できます。
・例文検索で「英英のみ検索」ができる:これにより,COBUILDの例文のみを検索できます。また,例文検索での「足切り」はありません。何千とヒットしても(スクロールが大変ですが)全部見られます。ただし,後述するヒット件数表示は100件までしか実数では出ません(それ以上は「100件以上」になります)
・例文検索でのキーワード数の制限がない ○&△&×&□&◎&…のように,何個キーワードを入れても(入力ボックスの制限文字数以内なら)大丈夫みたいです。もっとも,複数キーワードを入れるほど遅くなるのは当たり前ですが(^^;;
・例文検索でヒット数が表示される:しかも,リアルタイムで(文字を入れるつど)更新されますので,knock atとknock inではどちらの出現例が多いかといったコーパス的な使い方ができます。ただし,100件を超えると実数では出ません(「100件以上」になる)。この件数表示は我々プロにとっては非常に重宝します。例文検索だけでなく,ワイルドカード検索でもヒット数が表示されるとよかったですが…。
【単語帳機能】
今回新設された機能ですが,操作性は良好です。何といっても,登録が簡単で,登録キー1回押しで登録される(確認ダイアログもない)のはヒットです。もちろん,履歴から呼び出した場合であろうが,ジャンプ先の単語であろうが,全く制約なく,とにかく登録キーを押すだけで登録できます。
・登録キーのワンタッチで単語帳の並べ替えができる:通常,単語帳は新しく登録したものが先に並びます。これはT6500も同じですが,従来機では,後ろのほうにある登録語(前に登録した語)を最初に持ってきたい場合は,一旦その語を削除し,再度登録操作をする必要がありました。これは非常に煩雑でしたが,T6500では,すでに登録された語であっても,単語帳から呼び出し(あるいは普通にキー入力で検索)て,登録キーを押すと,その単語が一番上に並べかえられます。この操作を繰り返せば「手動」で自分の好きなように単語帳の単語の順番を変えることができます。(手間はかかりますが)アルファベット順にもできますし,レッスン順にもできます。
#もっとも,この操作系にはデメリットもあります。従来機なら,すでに登録されている語を登録しようとすると「すでに登録されています」のようなメッセージが出るので,以前に登録したということが分かったのですが,T6500では登録した語を再度登録しても(単語帳の頭に並べかえられた後に)「単語帳に登録しました」という(新しい語を登録したのと同じ)メッセージしか出ません。これはちょっと困ります。すでに登録されている単語を登録操作しようとしたときに「すでに登録されています 最前部に並べかえる 削除する キャンセル」のようにしてダイアログを出すといいかもしれません(「最前部に並べかえる」がデフォルト)。
また,登録はキー一つで簡単ですが,削除する際は,単語帳の中身を表示させ(辞書ごとの入力画面で「→単語帳」を選択)削除キー(登録キーと兼用)を押す必要があります。それはともかく,削除確認ダイアログで「単語帳から削除しますか? 1件 全件 キャンセル」となっているのは引っかかります。もちろん「1件」がデフォルトになっていますが,手が滑って「全件」を選ぶと,再確認のメッセージもなくその辞書の単語帳が抹消されてしまいます。これは改善が望まれます。1件削除はともかく,全件削除というのはそんなにしょっちゅうはないでしょうから,メニューの中に入れるなどして誤操作のないようにする必要があります。
なお,単語帳等のデータはフラッシュ(?)に入るようなので,電池交換でも内容は保護されます。これを知らない人が,電池を抜けばリセットされると思ってそのままオークション等へ出すと,買った側は前のユーザの単語帳や履歴が丸見えになったりします(笑)
【コンテンツ関係】
個々のコンテンツに関しては今までにも何回か述べているので繰り返しませんが,特筆すべきはCOBUILDでしょう。COBUILDを常用されている人なら,これだけでもT6500を購入する価値はあります。もちろん,冊子体COBUILDがまるごと(頻度の星印や文法ラベル等含め)入っています。COBUILDはもともと図版や表,付録などが全くない辞書なので,本当の意味でのまるごと収録コンテンツです(^^) COBUILD on CD-ROMに入っているような追加例文(Word Bank)も入っていれば例文検索のヒット数が多くなるのに,という気もしますが無い物ねだりでしょう(^^;;
ただ,冊子体COBUILDは文法ラベルと本文(語義や例文)は別の段(列)になっていますが,T6500では両方が一緒に出ます。冊子体だと,文法ラベルの列をずっとたどりながら,求める語義を探す(たとえば,keep A from -ingで使われている場合のkeepの語義を見たいときは,文法ラベルの列を下に見ていって[V n from -ing]のラベルを探し,そのラベルのあるところにこの構文の語義があったので見つけやすかった(このように,膨大な情報量がある辞書なのに,コツをつかめば自分の求める情報へのクイックアクセスができるというのがCOBUILDのよさだという人も多いはずです)のですが,T6500ではただでさえ狭い液晶画面を上から順番に見ていかなければいけません。
液晶解像度の関係で語義とラベルの2段組が無理なら,せめて文法ラベル(冊子体COBUILDの右側の列)だけを最初にインデックスのように出して,そこから求める語義へ飛べるようにするといいかもしれません。
あと,これはコンテンツ自体の問題ですが,COBUILDはイディオムも通常の語義の中に組み込まれていますので,探しにくいです。また,OALDやLDCEと違い,口語っぽい定型表現は非常に少ないです。
(これもT6500自体の問題ではなく,純粋にコンテンツの問題ですが)類語辞典はCOTのほうが明らかに使いやすいです。というのは,COTはただ類語が羅列してあるだけでなく,見出し語に意味的に近いものから順番に並べてあります。ですから,類語群の最初のほうにある語は,見出し語と置きかえて使ってもあまり意味の違いが生じないわけです。しかし,T6500搭載のCollins Compact Thesaurus(以下CCT)は最初にもっとも意味的に近い類語1語を太字で示し,それ以降は意味の近い遠いに関係なくアルファベット順に並べています。これは非常に困ります。外国人がネイティブ向けシソーラスを使いにくい理由の一つが,各語のニュアンスの違いが分からないということでしょうが,それでも,COTのように「似たもの順」になっていれば外国人には非常に使いやすくなります(なるべく類語群の最初のほうの単語を使うようにすればいいわけですから)。また,COTと違い,各類語群にサンプルフレーズがないので,自分の求める意味の類語群がどれなのかを,類語自体から判断しないといけません。これは上級者にもきついでしょう。
あと,これは機能面にも関係しますが,複合語が多いリーダーズ(プラス)を搭載しているのに,ジャンプ機能が複合語に対応していないのが気になります。たとえば,COBUILDでson of godという句があり,これをリーダーズで調べようと思っても,sonにしかジャンプできないので,あとは次見出しキーで延々と1語ずつスクロールする必要があり,結局はリーダーズモードで手で打ち直すことになります。ジャンプ先候補画面で複合語まで全部リストする(これはリストが膨大になり,逆に使いにくくなるかも)か,あるいは,ジーニアスや広辞苑のようにsonのエントリーの最後にsonで始まる複合語へのリンクを載せるようにすると使いやすくなります。
T6500発売中 投稿者:ぱん 投稿日:11月12日(火)12時36分50秒
先ほど新宿のヨドバシカメラにチラッと寄ったところ、SR-T6500が売っていました。
売価は\37,800-でした。予想していたとはいえ、ちょっと高いな〜
XD-R9000/SR-T6500 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月 9日(土)14時55分33秒
↑同一時期に出ることもあり,どちらにしようか迷う人も多いと思います。しかし,私の感覚では,XD-R9000とSR-T6500は一見似たような位置づけの機種ですが,実際には競合機種というよりはコンセプトがかなり違う機種だと思います。現行機で言うなら,SR-9200とPW-6800/DD-IC500Sの対立に近いかもしれません(あくまでも英語系のコンテンツバランスに限った話です)
T6500に搭載のコンテンツは,決して万人向けとは言えません。30000円台後半という価格設定を考えてもそうでしょう。昨年のSR-9200と同じように,「コンテンツがユーザを選ぶ」ような機種かもしれません。COBUILDはいちおう学習英英という位置づけですが,冊子体をお使いの方は分かると思いますが,LDCEやOALDとは一線を画した内容です。単純に難易度で序列をつけると,
←難 COBUILD>>OALD≧LDCE 易→
のような感じでしょうか。LDCEとOALDではOALDのほうが若干難しめですが,どっちも同じような感じだ,と思う人もけっこういるみたいです。しかし,LDCE/OALDとCOBUILDは明らかにレベルが違います。とくに生のコーパスからそのままとってきている例文や,略号を多用した文法表記は,ある程度上級レベルの人でないと分かりにくいものが多いかもしれません。文定義という性質上,語義がきちんと読めないと使いこなせませんし。T6500の場合,英和に学習辞書が入っていないこともあり,リーダーズ(プラス)をしょっちゅう使う人(翻訳者,通訳などの専門職や,道具として英語を使うビジネスパースン,研究者など)をターゲットにしていることがうかがえます。正直な話,私も学部の頃は,LDCEやOALDにくらべてCOBUILDは使いにくいとずっと思っていました。COBUILDの良さが分かったのは院へ入り,英語を書く機会が増えてきてからです。
9200のCODが今回COBUILDになったのは,CODが難しすぎるからというよりは,上級者(は発信の機会も多いので)がこれ1台で受信から発信までこなせるようにするためなのかもしれません。上級ユーザの人は,おそらく人一倍発信の機会も多いでしょうから,リーダーズ搭載機で発信面までこなせる機種の需要は大きいと思います。
一方,XD-R9000は,いわばXD-R8100の上位互換機ですから,XD-R8100を常用している層(大学生や趣味で英語を学んでいる社会人など)の中で,リーダーズがあったら便利だなぁと思っているような人たち(大学学部の上級生,英語非専攻の院生,英語は苦手だけど英語を読む機会の多い会社員など)をとりこむことが主眼にあるのではないでしょうか。言いかえれば,リーダーズがないと仕事にならないというわけではないが,語数の多い英和もたまには引くという人です。今までは,英文科の大学1年生でも,XD-R8100もいいけど,語数の多いリーダーズが入っているほうがいいという理由でSR-9200を使っている人が多くいました。こういう人には,学習英和がそのまま入り,かつリーダーズ(プラス)も入っているというR9000は重宝するでしょう。
カシオさんも,R9000のコンセプトからして,事実上セイコーさんの独占状態だった英語上級機市場に真正面から斬り込むという意図はないでしょうから,両者はうまく棲み分けができると思います。一方,学習系コンテンツが全くないというマニアックなSR-9200が,とくに大学生協では常に売れ筋だったというのは,本来専門機のターゲットからは外れるような英文科の新入生といった層が,リーダーズ目当てで流れてきていたからというのも大きいでしょうから,こういう層を取り込むR9000の登場で,「流れてくる」ユーザが減るので,セイコーさんの上級機も左うちわというわけにはいかないかもしれません(その対策がSR-9700を上級化したSR-T5000なのかもしれませんが)。
荒っぽく言えば,R9000はR8100の延長線上にある上位機であり,T6500はSR-9200の血を受け継いだものといえます。R8100という一般向け英語重視機とSR-9200という専門機は,もともとの土俵が違いますので,購入の際はニーズに合わせて検討する必要があると思います。
SR-T6500の発売日 投稿者:Gateway 投稿日:11月 9日(土)13時01分10秒
いつも掲示板を興味深く拝見しています。
ところでSR-T6500ですが、さっきセイコーのHPにアクセスしてみましたら、
11月16日から店頭に出るようなことが書いてありました。
http://speed.sii.co.jp/pub/cp/cp/ProductPage.jsp?recordID=735&subCAT=101
発売が待ち遠しいです。
SR-T6500 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月 8日(金)11時50分46秒
関東地区の大学生協ではインターネット上でカタログを出していますね。すでにSR-T6500も載っているので,発売が近いことがうかがえます。生協価格で35800円です。他の現行機種の価格を見ても,ほぼ首都圏の大手量販店価格なみですから,T6500も量販店ではこれぐらい(あるいはもう少し高め)になるのでしょう。そうなると,XD-R9000は32800円前後かな,と予想できます。ただ,R9000はまだ生協のカタログには出ていませんので,T6500よりも発売が遅れるのかもしれません。
SR-T6500に搭載の類語辞典 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月 6日(水)13時09分14秒
↑以前に,「コリンズの類語といってもいろいろあるので…」と書いたのですが,セイコーさんの公式HPによるとCollins Compact Thesaurusのようです。これはCOTとほぼ同規模(体感的にはちょっと少なめかな,という感じですが)のものです。
ただ,COTのような,各類語エントリーの冒頭にある例文(公式HPではサンプルフレーズと言っていますが)がありません。言いかえれば,各類語グループごとの意味の違いが,例文で判断できない(類語自体を見て判断するしかない)わけです。ネイティブ向けthesaurusが日本人上級者にもなかなか手応えがある原因として,類語が羅列してあるだけなので,自分の求める語義の類語が判別しにくいということがありますが,Collins Compact Thesaurusもその点ではCOTにくらべると敷居が高いかもしれません。一方で,反意語の数は,冊子体で比較してもコリンズのほうがCOTよりも多いようです。出版社をまたげないので,COBUILDを載せる以上,COTは載せられないのかもしれませんが…。
SR-T6500/5000 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:10月28日(月)13時40分05秒
SIIの新製品ですが,上記2機種です。T6500が11月,T5000が来年1月発売だそうです。
T6500はSR-9200の後継機(と言えるかどうかは人によるかもしれません)で,リーダーズ,リーダーズプラス,COBUILD英英,コリンズ類語,広辞苑,カタカナ語,漢字源を収録しています。9200のCODのかわりにCOBUILDという学習英英を載せ,リーダーズプラスとカタカナ語辞典を新規収録しています。また,英英がCOBUILDということもあってか,類語もコリンズ社のものを入れています。もっとも,コリンズの類語辞典といっても種類が多いのでどれなのか分かりませんが,延べ語数が30万ということはCOTとほぼ同等のはずです。コンテンツに関しては,荒っぽくいえば,XD-R9000から学習英和とアクティベータを抜き,カタカナ語を増強した感じです。
一方,T5000はSR-9700の上位機,というより,9700のマイナーチェンジモデルのような感じです。コンテンツ的には,ジーニアス英和がジーニアス英大になっただけですが,ジーニアス英大はジーニアス英和の学習辞書的内容をそのままに,語数や語義を大幅に増やした大辞典(学習辞書的要素のないリーダーズや研究社英大とは違います)ですので,事実上のダブル英和のようなものでしょう。
ハード面では,筐体寸法が大きく変わりました。とくに,フルキーボードを搭載しているのに厚さが現行のSR-9700などより6ミリほど薄くなっています。また,キーボードが1列増えた(最上部にフルキーボードではない機能キー群が追加された)のに奥行は9ミリ短くなっています。筐体写真を見る限りでは,現行機よりもむしろ奥行が大きく見えますが,誤植でないのなら驚きです。
そのほか,細かな点で現行機と変わったと思われる点をあげます。
・冊子体辞書の凡例を本体に収録:おそらく,9700のように冊子マニュアルとオンラインの2段構えなのでしょうが,詳細はマニュアルで,冊子体辞書の日本語版解説に載っているレベルの基本的な凡例はオンラインで,ということなのかもしれません。
・例文検索で英英のみの検索モードがある?:リリースの本文では分かりませんが,スクリーンショットを見ると,例文検索の入力画面で,「全例文」と「英英例文」の2つの入力ボックスがあります。おそらく「全例文」にすると英和・和英→英英の順に例文が表示され,「英英例文」にすると英英の例文のみが絞り込まれるのでしょう。従来機の優先辞書切り替えと同じようなことです。
・「履歴」「文字サイズ」「前見出し」「次見出し」キーは小型化(フルキーボード群とは別)された専用キーが最上段に新設された:このことはリリースには書いてありませんが,筐体写真をレタッチソフトで思い切りズームしてみると分かります(^^) これにより,SR-9700の問題点であった「履歴がワンキーで出せない」「複数辞書(英英・類語)を同一キーに割り当てている」ということがなくなりました。
・履歴機能のキャパシティーが増えた:50件→100件。現行機種のように全辞書共通なのでしょうか?
・単語帳機能が新設:各辞書ごとに100語まで。IDF-4500のマンモス単語帳には及びませんが,標準的です。電池交換時も記憶を保持ということは,フラッシュメモリか何かを利用しているのでしょう。SR-8100やシャープのPW-6800/M670にあるような例文コレクション機能もついています。リリースには
>また、例文検索で検索した例文も100例文まで登録可能です。
とありますが,例文の登録は単語帳とは別チャンネルで100例文なのか,単語帳と合計して100語(例文)なのか,これだけでは分かりません。文脈からすると前者っぽい気もしますが。
★今気づいたのはこれぐらいです。定価は大幅に高くなりました(^^;; T6500は48000円(実売は34800-35800円ぐらいか?),T5000は43000円(同32800円?)です。
いずれにしても,カシオさんに加え,セイコーさんからも新機種が出たことで,上級ユーザのニーズを満たす数少ない電子辞書のラインナップが増えました。アクティベータやLongman-Roget'sというXD-R9000独自のコンテンツの点ではカシオさんのほうが有利でしょうが,リーダーズプラスや大辞典が目当てならどちらを選ぶか,悩むところだと思います。
細かいことですが,SR-T5000では
・「とっさのひとこと」やCOTの例文も例文検索機能で検索できる。COTの場合,例文の位置づけがちょっと違うのでできてもできなくてもあまり変わらないでしょうが,「とっさ」に対応したのはヒットです。
・成句検索は英英(OALD)もできる?:特に制約が書いてないのでそう期待したいですが(^^;;
・COTが第2版になった(9700は初版):また,COT収録のTableも割愛されずに載っているようです。
もちろん,日本語ジャンプや広辞苑での12ドット表示等,SR-9700で改善された機能はそのまま搭載されています。ただ,フルキーボード搭載でここまで薄型化,軽量化されると,現行機でもかなり浅いストロークがもっと浅くならないだろうか,という点が気になります。
#リーダーズプラスにジーニアス大辞典,COBUILDといった比較的マイナーな英英が搭載されたこれらの新機種は,ふつうのユーザからすれば「なんだこれ?」と思うかもしれません。コンテンツ数を誇る機種なら「よく分かんないけどたくさん辞書が入っているんだなあ」ということは中学生でも分かりますが,T6500やT5000のコンテンツは,分かる人はそのコストパフォーマンスに納得するでしょうが,分からない人には「何で数がそんなに入っていないのにこんなに高いの?」と思われる危険もあります。
XD-R9000にしてもそうですが,この手の上級機は他掲示板でも賛否両論あるようです。しかし,日本には,数は少ないとはいえ,実務で英語を使ったり,私を含め言語学の研究者や語学教員として生計をたてている人もいるわけで,こういう人たちにとっては辞書は商売道具ですから,必要な辞書には惜しむことなく投資しています。自宅用と職場用で2冊の冊子体リーダーズを買ったり,同じブランドの辞書の新版が出るたびに買ったりというのは,プロの世界ではごく当たり前のことですし,電子辞書の2台,3台併用というのも決して珍しくはありません。しかし,今までの電子辞書は,大多数の一般ユーザにターゲットをあわせた画一的なもので,プロの私たちが実務で満足できる機種(=冊子体辞書と併用しなくてもすむ機種)というのはそれほどありませんでした。
昨年のSR-9200以来,こういう専門家に特化した機種が着実に成長し,わずか1年で複数メーカーから専門家向け機種が出たということは,私たちにとっては大変ありがたいことであると思います。
SII新製品 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:10月28日(月)13時03分10秒
↑frvmさんの書き込みで私も初めて知りました。COBUILD,リーダーズプラス,ジーニアス英大というコンテンツにしても,他社に遅れをとっていた単語帳機能搭載にしても,この掲示板でもよくあがっていた要望だと思うので,XD-R9000と正面から対抗できる(今のところは)唯一の機種になるのではないでしょうか?
SR-9700のジャンプ機能 投稿者:Sekky@管理者 投稿日: 9月 1日(日)14時05分40秒
↑よくお問い合わせがあるのですが,9700のスーパージャンプは,SR-950/960と違い,各コンテンツ相互のジャンプが可能で,他社の日本語ジャンプ搭載機と同じ仕様です。ただし,とっさのひとことだけ例外で,これはとっさのひとこと→他コンテンツの単方向のみ(とっさのひとことへのジャンプはできない)です。
ただ,マニュアル(71ページ)の図は明らかに誤植です。SR-950の図を元にしているような感じで,この図を見ると広辞苑・漢字源→和英,カタカナ語や英和(訳語など)→和英,カタカナ語などのジャンプができないように見えますが,実際にはできます。
SR-9700 とりあえずの総括 投稿者:Sekky@管理者 投稿日: 9月 1日(日)13時26分25秒
細かな問題点をあげればきりがありませんが,それでも,SR-9700はコンテンツバランスはもちろんのこと,付加機能や使い勝手でも業界でトップクラスなのは疑いないでしょう。9700は,表面的にはOALDとCOT,とっさのひとことを追加し,日本語ジャンプを備えたSR-9600なのですが,先にもふれたように,目に見えない点で細かな点がたくさん改善されています。これらの,カタログには出ないようなチューニングは,メーカーさんの開発担当の方が,自社製品はもちろん,他社の競合機種に関しても相当使い込んで研究していないと,とてもできることではありません。それに加え,ユーザからのアンケートはがきや,(手前味噌で大変恐縮ですが),拙掲示板でのユーザのコメントなど,一般庶民の素朴な声にもメーカーさんが謙虚に耳を傾けてくださっていることの表れかと確信します。
すべての画面で小フォントが使えるようになったとか,スペルチェックがワンキーでできるようになったとかいう点は,過去の拙掲示板やレビュー記事などであげた問題点とも重なりますし,COTという良質なthesaurusが,SR-9200のようなハイエンドモデル以外で,学習英和・和英+学習英英に次ぐ第4の英語系コンテンツとして搭載されたことは,実は2002/02/24 23:54:22のAKIさんのコメントで全く同様の内容が提起されています。もちろん,タダの在野の個人サイトが大手メーカーさんの商品開発に影響を及ぼすなどというおこがましいことはとても言えませんが,セイコーさんだけでなく,ソニーさんのDD-IC500SでもCOTが搭載されていることからも明らかなように,複数メーカーさんのセミハイエンドの機種でCOTという(今までの電子辞書業界では)マイナーなコンテンツが採用されるのは,全くの偶然とも思えず,各メーカーさんが拙サイトや独自のマーケティングにより,ユーザの生の声を吸いとろうとされていることがうかがえます。
9700は,主に英語に関心を持つアマチュアユーザをターゲットに当てた製品としては,トータルバランスでは最強と言っても過言ではないでしょう。単にコンテンツの数だけで誇るのではなく,必要十分で重厚なコンテンツを備えた上で,例文検索,豊富な検索機能を備えた会話集の搭載,日本語・英語を問わないジャンプといった,付加機能をあますことなく搭載し,細かな操作性も従来機にくらべて大幅に向上しているのですから。
それに加え,総ページ数220ページという,ちょっとした文庫本1冊に匹敵する内容のマニュアルを搭載しているというのは,営利に走りすぎるのでなく,ユーザとライセンス元(辞書出版社や辞書の執筆者)の双方を大切にするメーカーさんのスタンスがうかがえます。マニュアルを詳しくしたからといって,カタログはもちろん,量販店の店頭でさえもユーザは分からないのですから,メーカーさんにしてみれば(言い方は悪いですが)一番手を抜ける部分であると言えます。特に,辞書の使い方説明は,これが本当に同じコンテンツかと思えるほど,メーカーさんによってばらつきがあります。SR-9700のマニュアルには,ジーニアス英和・和英,カタカナ語辞典の説明はそれぞれの冊子体辞書の使い方説明の部分がほぼ全文掲載されていますし,広辞苑やCOTも編集されているとはいえ,ほぼ全文です。OALDは先にもふれましたが,マニュアルでは冊子体OALDの冒頭の使い方説明と,本文中の囲み記事(Study Note)がほぼすべて(記号の説明などだけでなく,手紙やレジュメの書き方といったものまで!)載っています。シャープさんのOALD搭載機の説明もかなり丁寧ですが,それでも手紙の書き方までは出ていません。
メーカーさんの中には,電子辞書が電子辞書メーカーさんと出版社さんの共同制作のようなものであるという事実を,必ずしも商品に反映されていない場合があります。出版社さんから冊子体辞書のまるごとデータをライセンスしてもらうのであれば,当然のことながら,冊子体辞書の出版社や編者には敬意を払うべきであり,出版社側がかなり時間をかけて作った使い方説明部分は,たとえライセンスを受ける契約には入っていないとしても,コンテンツ自体と同じく1語1句漏らさず電子辞書にも盛り込むのが,生身の人間が汗水流して作った辞書のデータを,メーカーさんの営利目的で使わせていただく上での礼儀なのではないでしょうか。もちろん,図版や表組みなど,電子化するとメモリ容量を食うようなものは,割愛しても仕方ないでしょう。しかし,辞書の使い方説明などはすべてテキストなのですから,盛り込んでも容量はたかがしれています。冊子体マニュアルにこういうものを載せるとページ数がかさんでコストがかかるというのなら,オンラインでもいいですが,いずれにしても,電子辞書を買ったユーザは,何らかの方法で冊子体辞書と同等レベルの使い方説明にアクセスできる必要はあると思います。
SR-9700は,自社のSR-9200とSR-9600の隙間を埋める製品になると思います。英語に興味があり,そこそこ英語ができるという人(日本人にはこういう人が多いはずです)にとっては,ふだん使い慣れている英和,和英に加え,学習者向けの英英も使え,しかも広辞苑や漢字源で日常的な日本語での書き物にも使えるという9700のコンテンツバランスは秀逸だと思います。
一方で,9700のような何でもこなせる優等生機種が登場したことで,従来のSR-8100のような英語専用機や,9600のような汎用機,9200のような英語ベースのハイエンド機を使っているユーザ層のうち,少なからぬ割合の人が9700でまかなえてしまうことになります。言いかえれば,セイコーさんは競合他社の追い上げ対策に加え,自社の既存機といかに差別化,共存していくかも考える必要が出てくるでしょう。
たとえば,SR-8100は,今までは自社機に学習英英搭載機がなかったので,2年半以上前のスペックの機種でもアピールできた(もっとも,8000/8100のスペックで9700を凌駕している点も多いのですが)のですが,9700の登場により,国語系コンテンツ非搭載や研究社コンテンツということが災いし,今後は影が薄くなっていくでしょう。正直なところ,9700が8100の後継機というのはスペック的に(二画面表示を搭載していないなど)引っかかるところもあり,個人的には8100独自の路線で生き残る方法を模索する必要があると思うのですが(^^;;
一方,9200はリーダーズやCODという独自性があるとはいえ,従来9200を使っていた学生層(9200はプロの翻訳者達だけでなく,大学の英文科1年の学生も使っていたりします)は9700に流れる可能性もあります。9200のコンセプトは他社はまず真似できないでしょうから,今後も継承されるでしょうが,それには,コンテンツの面で9700と大きく差別化する必要があります。NODEやNOTE(COTの非間約版)のようなCODやCOTよりもさらに重厚なコンテンツを搭載したり,英和活用大辞典やジーニアス英大のような,一般受けはしないものの,専門家には定評があるヘビー級コンテンツを載せ,ライセンス料がかさんで多少高価になっても,コンテンツの質でアピールする必要はあるでしょう。専門家の場合,研究助成費など,財源がある場合が多いですので,評価が高ければ,多少高価であったり,すでに電子辞書を使っている人であっても,評価が高い機種であればセカンドマシンとして比較的購入しやすい環境にありますから,内容で勝負するしかないですね(^^)
いずれにせよ,学習英英搭載機を購入予定の人は第一候補として検討してみることをおすすめします。また,すでに他機種を購入したので買い増しできない人(とくにSR-9500/9600を購入した人)は9700には一切さわらないほうがいいかもしれません(^^) 私1人のコメントはあてにならないでしょうが,まだ限定発売の段階なのに,すでに購入して何人かこの掲示板でレポートくださっていることからしても,9700の優秀さが分かると思います。
SR-9700の問題点 投稿者:Sekky@管理者 投稿日: 9月 1日(日)10時19分58秒
ほめてばかりでも何ですので(^^;; 細かな点で気づいた点をあげます。セイコーさんはじめ,競合他社のメーカーさんもごらんくださっていると思いますので,あえて重箱の隅をつつくような点まで踏み込みました。メーカーさんへの個人メールでもよかったのですが,掲示板に載せることで,他のメーカーさんも開発の際に他山の石としていただき,それが電子辞書全体の向上につながる方が,ユーザにとってはメリットになると考えたからです。決して誹謗中傷や揚げ足とりではありませんのでご理解ください。
◎スーパージャンプの問題:広辞苑から他コンテンツにジャンプする際,見出し語の区切り符号(ハイフンのような記号)のところで1語とみなされてしまいます。たとえば,「ダウンサイジング」を広辞苑で引き,そこからカタカナ語辞典の同じ見出し語にジャンプしたい場合,「ダウン」の後にある区切り符号のため,「ダウンサイジング」が1語として認識されません。そのため,「ダウン」はジャンプ先候補にあがりますが,「ダウンサイジング」は出てこないのです。言い換えれば,9700では,日本語ジャンプが搭載されているといっても,広辞苑に収録の複合語から,他辞書の同一語へのジャンプができないのです。逆方向のジャンプ,つまり,カタカナ語辞典の「ダウンサイジング」から広辞苑へのジャンプは可能です。これは元データの仕様に関係するので,必ずしもメーカーさんの責任でもないのでしょうが,ハイフンを無視してジャンプ先単語の切り出しをするように,早急な仕様変更が望まれます。
◎モードキー関連:コンテンツが増えたせいか,モードキーが足らなくなり,履歴キーが押し出されてしまいました。従来機と異なり,履歴はメニューから選ぶようになり,ワンキーでできなくなりました。これは非常に不便です。もっとも,これ以上キーは増やせないでしょうから,英英と類語のように,複数のコンテンツを1つのキーにまとめるなど,工夫が必要になります。広辞苑とカタカナ語なども1つのキーにすればキーは浮きますが,別の出版社のコンテンツを「同じ屋根の下」に入れるのは出版社側の思惑もあり,難しいかもしれません。しかし,OALDとCOTを同じキーに割り当てるのであれば,ジーニアス英和と和英も同一出版社なのですから,1つのキーにできるのではないでしょうか? そうすればキーが一つ浮くので,そこに履歴キーを持ってこれます。ジーニアス英和と和英は「英和・和英」とでもして1つのキーにして,9700の広辞苑と逆引き広辞苑のように,入力部を2つ用意すればいいと思います。もちろん,和英のラインにカーソルを移動すれば日本語入力になり,英和なら英字入力に自動的に切り替わる必要がありますが。
◎特殊検索と通常検索を対等に扱うのは「??」:9700では、辞書モードを切り替えても,直前に使っていた検索モードを記憶しています。たとえば,ジーニアスの成句検索をした後で和英や広辞苑等の他辞書に切り替え,再度英和キーを押すと,(直前に使っていた)成句検索モードになります(英和の通常検索モードでなく)。一見,親切な仕様のようですが,これは,スペルを入れた後で(プレビュー表示の状態で)検索辞書を切り替えた場合に使いにくくなります。たとえば,英英で単語を入れ,プレビューの状態で,「あ,辞書種を間違えた」と思った場合,セイコーさんの機種では,ハイパーリンク機能により,辞書キーを押し直すだけで,入力した単語をそのままにして検索辞書を変えることができます。英英と英和の押し間違いはよくありますし,英英と英和の記述を比較する場合も,ちょっとしたことなら,いちいちジャンプを使わなくても,プレビュー画面で英英と英和の辞書キーを押すだけで用が足ります。このような場合,以前に英和の成句検索を使っていると,プレビュー時に英和を押しても,通常の英和モードでなく,成句検索モードになってしまいます。こうなってしまうと,もう一度通常検索モードにして単語をタイプし直すしかありません。同じことが広辞苑の慣用句検索などにも言えます。このような特殊検索は,あくまでも通常検索のサブ機能ですから,辞書キーを押した場合は,以前に利用した検索モードにかかわらず,デフォールトである通常検索に戻す仕様のほうがいいのではないでしょうか。※これに該当する機能は,以下の通りです:広辞苑(逆引き,慣用句),英和(成句),英英(英英辞典の使い方),漢字源(熟語検索),カタカナ語(略語検索)。ついでですが,英英と類語をワンキーに割り当てた副作用で,英英と類語間でのハイパーリンクが機能しません。英英で引いてプレビューを出し,それを類語と見比べることは,ジャンプしない限りできないのです。9200ではできましたけど。
◎辞書間での仕様不統一:これは9700に限りませんが,元データの仕様の関係か,辞書が違うと挙動が違う場合があります。たとえば,英和辞典では,検索した見出し語に成句(や句動詞)が含まれている場合は成句シンボルが表示され,成句キーを押すことで見ることができます(=成句・句動詞は別画面)。しかし,OALDはこのような操作系ではなく,成句や句動詞は語義と一緒に表示されます。これは9700に限らず,他社製品でも同じなのですが,ユーザにとっては戸惑うでしょう。口の悪い言い方をすれば,英和は成句もインデックスに入れるなど,手が込んだ作りになっているのに(後発機種で追加された)英英は,ただコンテンツを載せただけじゃないのか,と言えなくもありません。元データの構造がジーニアスとOALDで違うであろうことは予想できますが,9700もせっかくOALDの例文を分離して,英和のような操作系にしたのですから,成句や句動詞も同じようにしてほしかったです。
◎スーパージャンプの隠し機能?:マニュアルでは特に言及されていないようですが,9700のスーパージャンプでは漢字源の熟語(親字でなく)にも場合によってはジャンプできるようです。たとえば,広辞苑で「みのしろ」を引くと,1番の語義で「財産,身代(しんだい)」というのがあります。この中の「しんだい」にジャンプ(「し」にカーソルを合わせてジャンプ)すると,漢字源熟語の「身代」にジャンプできます。しかし,上記の語義の「身代」にジャンプ(「身」にカーソルを合わせる)と,漢字源熟語にはジャンプできません。読みでジャンプするのか,表記でジャンプするのかの違いであり,同じ語へジャンプできるはずなのに,漢字源熟語へのジャンプは読みによるものしかできないようです。このような不統一をメーカーさんが承知なのでマニュアルには書いていないのかもしれません。もっとも,マニュアルに書かれていない隠し機能について不統一だとかいうのは筋違いでしたね(^^;;
◎ショートカットキーの不備:旧機種からそうですが,ジャンプ先選択のダイアログや履歴リストなどでショートカットキーが使えません。インクリメンタルサーチのリスト画面からの選択では,数字キーとアルファベットキーが共用である以上,ショートカットが使えないのは仕方ないのですが,ジャンプ先選択ダイアログや履歴リストでは,物理的には何の障害もなく,ショートカットキーを装備するのは難しいことではないと思います。SR-8000/8100では実現されていたのですが,なぜか新SRではカットされ,9700でもそのままになっています。
◎例文検索での優先辞書選択:SR-8000/8100のように,例文検索で英和・和英の例文を優先(最初にリストさせる)か,英英を優先させるかを選択できるようになりました。これ自体はとても評価できますので何も言うことはありません。ただ,優先辞書選択の画面がポップアップウィンドウのようなものですので,背景の辞書タイトル表示(それもOALDのクレジットの表示という(オックスフォードにとっては)最重要な情報!)が優先辞書選択ウィンドウの下に隠れてしまっています。私の主観ですが,これは非常に目障りです。大画面液晶なのですから,レイアウトを工夫すれば隠れずに表示できると思うのですが…。クレジット表示の上にポップアップウィンドウを置いたのには,他意はないと思いたいですが,OUPの人が見たら面白くはないでしょう。
★私としては,例文検索を9700のように独立させるのでなく,英和,和英,英英の検索画面の中に置いて,成句検索等のような特殊検索として位置づけることがいいと思います。英和なら
英和[ ]
成句検索[ ]
例文検索[ ]
のような感じです。そして,英和,和英,英英のいずれの入力画面にも例文検索の入力部をつけるわけです。もちろん,どの辞書の入力部を使っても,3冊の例文をいっぺんに検索するのですが,その辞書の例文を優先表示させるようにするというのはどうでしょうか? つまり,英和,和英,英英のいずれのモードで例文検索をしても結果は同じですが,英和モードで例文検索をすると英和の例文が先に出てきて,英英なら英英の例文が優先される,という操作系です。これでしたら,例文検索がメニューに押し込められることがありませんので,使いやすいですし,優先辞書の選択ダイアログを設ける必要もなくなります。
◎成句検索が英英ではできない:これは以前にも出ましたので蒸し返しませんが,同じ学習辞書だから,英英になくても英和の成句検索で代用できるだろうという発想(かどうかわかりませんが)で割愛するのは疑問です。英英をメインに使うレベルの学習者なら,成句検索も英英をメインに使うでしょうから。また,OALDでは成句になっていても,ジーニアスでは成句扱いされていない(例文になっているなど)イディオムはけっこうあります。
◎COTの全文検索をぜひ復活させて!:ER-2000/6000など,海外向けの機種に搭載されているCOTは,見出し語だけでなく,類語部分から検索ができます。たとえば,jalopyという語の類語を引きたい場合,COTの見出し語にないので,9700(9200もですが)のCOTでは検索できません。しかし,jalopyは見出し語にはなくても,carの類語として載っています。このような場合,ER-2000/6000では見出し語にないからといって却下するのでなく,Matched in Groupsという表示が出て,類語部分からも探してくれます。言いかえれば,ER-2000/6000ではCOTの全文検索ができるわけですから,コンテンツは同じでも実質的な収録語数はSR-9200/9700のものよりもはるかに多くなります。
◎ジャンプ先選択ダイアログが大きすぎる:ジャンプ先を選択するダイアログボックスはサイズを可変に(最大サイズを設定し,候補語が少なければ,サイズもそのぶん小さくする)できないものでしょうか。2,3語しか候補がない場合(英単語へのジャンプはたいていそうです)でも,空白のほうが多い大きなダイアログボックスが表示され,ジャンプ元の語義画面が隠されてしまいます。もうちょっとダイアログが小さければ,訳キーと戻るキーでジャンプ元とジャンプ先を行き来しながら,英和と英英の記述などを見比べたりできます。二画面表示にしないのであれば,このあたりの配慮が必要だと思います。
◎英会話とっさのひとことの操作系が他コンテンツと違う:ただコンテンツを増やすだけでなく,豊富な検索機能を搭載することで冊子体にない検索ができるようになったのは9700の最大の売りの一つであり,評価できると思います。一方で,「とっさ」のみ他コンテンツと入力画面などのインターフェイスが違うのが気になります。たとえば,他コンテンツなら辞書キーを押せば即入力画面になりますが,「とっさ」だけはメニューが出て,検索方法を選択しないといけません。「とっさ」も他コンテンツのような入力画面にできないのでしょうか?
英語キーワード検索[ ]
日本語キーワード検索[ ]
→場面別検索(目次を見る)
のようにです。また,「とっさ」には日本語,英語のそれぞれにおいて「キーワード検索」と「会話文検索」の2つがあります。これら2つの違いが私にはよく分かりません。どちらの検索でも,同じキーワードならヒットする例文の数も同じになります。プレビューの表示方法が若干違うぐらいです。これは分かりにくいので,上記の画面例のように「キーワード検索」1つに統合できないのでしょうか?
◎例文検索のプレビューが大きすぎる:英和は訳までプレビューで出るのでまだしも,英英の例文はプレビューウィンドウが大きすぎて,下の方が空白になっていることが多いです。例文検索は,ヒットした例文自体を一覧することが目的だと思いますので,プレビューはカットし,そのぶん一覧性を高めたほうがいいかもしれません。それが無理なら,せめて設定画面でプレビューのオン・オフを切り替えられるようにしてほしかったです。欲を言えば,入力したキーワードは,リストされる例文上でもボールドにするとかしてハイライトしてほしかったですが。
◎メニュー画面:細かな点で恐縮ですが,反転カーソルが小さい(アイコンの部分しか反転しない)ので,どれが反転されているのか分かりにくいです。慣れで解決できるのでしょうか。また,ショートカットは2*2のメニューなら,ふつうは
A C
B D
ではなく
A B
C D
のように横に並べた方が自然のような気がしますが,私個人の主観なのでしょうか?
◎例文検索で「とっさ」の例文にも対応してほしい:「とっさのひとこと」は英語,日本語のいずれでも例文検索ができるので,これだけは他コンテンツとは別のモジュールになっているのかもしれませんが,例文検索モードで「とっさ」の例文が引けないのは不便です。英語のキーワードのみでかまわないので,例文検索モードで英和や英英の例文と一緒に出てくると,「とっさ」の活用範囲も大きくなると思います。
SR-9700の改善点速報2 投稿者:Sekky@管理者 投稿日: 9月 1日(日)09時26分01秒
SR-9700の改善点速報1 投稿者:Sekky@管理者 投稿日: 9月 1日(日)09時25分06秒
↑実機を入手しました。首都圏の一部の店だけ先行入荷しているようです。ヨドバシやビックなど,都心の大型量販店ならもう手に入るようです。
すぐに感じたのは,目に見えにくい細かな点が,旧機種にくらべてチューニングされているということです。ニュースリリースでわざわざ書くほどのことでもないし,実際にも書かれていない点が
SR-9200/9600などにくらべて明らかに使いやすくなっています。9600が使いにくいと思っている人は,思い切って9700を買う価値はあると思います。
これは,逆の言い方をすれば,目に見える点ではコンテンツの組み合わせ程度しか目新しい点はないと言えます。他社製品のように多量のコンテンツが入っているわけでもないし,厚さにせよ,重さにせよ,体感できるほど他社製品と違います(重くて大きい)。全くの初心者ユーザには外見上でアピールしにくい9700は評価してもらえないかもしれませんが,買い増し,買い替えユーザなら,ぜひ実機を手元にとってみてください。
以下に,ニュースリリースでは分かりにくい改善点を中心に述べます。
◎スクロールが速くなった:旧機種で酷評された処理速度ですが,行スクロール(上下矢印キー)が目に見えて速くなりました。キーを押し続けてオートリピートでスクロールさせるとよくわかります。従来機種では,行スクロールで画面を送るのは遅くて使い物になりませんでしたのでページスクロールを多用していましたが,9700なら快適です。とくにプレビューを出した状態でのスクロールスピードはさすがです。また,スペル入力後,訳キーを押してフル画面が出るまでのスピードや,例文検索で,特に最初の数文字を入れたときのレスポンスも9600にくらべて大きく変わっています。一方,ページスクロールや入力時のインクリメンタルサーチでのスピード(スペルをタイプする都度,候補語リストが更新されるスピード)は9600とほぼ同等のようです(横に並べて一緒に操作した感覚ですが)。
◎小フォント(12ドット)の全面採用:例文検索やプレビュー画面,広辞苑や履歴一覧も小フォントで表示できるようになり,一覧性が向上しました。インクリメンタルサーチや例文検索でのリスト画面は,小フォントにしても表示行数は1行しか増えませんが,プレビュー部分は情報量がかなり増えます。そのため,訳キーを押さなくても,プレビュー画面だけで用が足せる場面も多くなると思います。
◎特殊検索が使いやすくなった:従来機ではメニューの中にあった特殊検索(成句検索,漢字源熟語検索,広辞苑慣用句検索など)が各辞書の入力画面に表示されるようになりました。カシオのXD-Rシリーズのような感じです。この辞書でどんな検索ができるのかが常時見えるので,特殊検索を使う人も増えるのではないでしょうか。ただ、例文検索だけは,辞書をまたいで検索するためか,従来機のようにメニューの中に入っています。
◎履歴の使い勝手が向上した:全辞書共通で50件というキャパシティは同じですが,履歴で過去に引いた語を呼び出した状態(語義画面)でスペルを入れると,その呼び出した辞書の入力画面に戻るようになりました。旧機種では履歴を呼び出した場合,新たに検索する場合ばモードキーを押す必要があったので,便利になりました。
◎OALDの用例もジーニアスのように折り畳まれる:キヤノン以外の他社製品では,英英は例文もいっぺんに出ましたが,9700ではジーニアスのようにアイコンを選択することで呼び出すようになり,一覧性が向上しました。
◎スペルチェックがワンタッチでできるようになった:スペルチェックモードがなくなり,とにかく単語をタイプし,インクリメンタルサーチで引っかからない場合(誤スペルの可能性がある)はスペルキーを押すと,自動的にスペルチェックがかかります。変化形を検索したい場合も,この方法で原形が出てきます。しかも,英英でスペルボタンを押すと英英が,英和で押すと英和が表示されます。他社製品のように,英英でスペルチェックをかけると英和の画面が出るということはありません。
◎英英の使い方説明がオンラインで参照できる:記号や動詞型など,OALDの約束ごとは,マニュアルはもちろん,必要最低限の情報はオンラインでも参照できます。オンラインでは,英語による説明(冊子体OALDの見開きにあるようなもの)だけでなく,日本語による説明(冊子体OALDの付録でついてくる冊子と同内容)も収録されています。必要最低限の使用方法は,日英両語によりオンラインで提供し,上級者向けの細かな説明は,(英語で)冊子体と同等の内容をマニュアル上で提供するというスタンスです。マニュアルには,電子辞書版OALDで割愛されている囲み記事(study note)もフル収録されています。英英搭載機は多いですが,ここまで丁寧に使い方を説明した機種は初めてでしょう。はしがきまで載っているのはさすがです。
◎プレビューの状態で電源を切り再度モードキーでオンにした場合の挙動が改善された:従来機では,たとえば広辞苑で単語を入力し,プレビューを出している画面(訳キーを押す前の画面)で電源を切り,別の辞書(和英やカタカナ語など)キーを押して電源を入れた場合,入力部がクリアされないで,電源を切る前に入れた単語がそのまま出ました。しかし,フル画面(訳キーを押した状態)で電源を切った場合は,次回のモードキーによる電源オンで入力部がクリアされてしまうという仕様の不統一がありました。9700では,これが改善され,モードキーで電源を入れた場合は,以前の使用状態にかかわらず,初期画面(入力部に何も入っていない画面)で起動し,電源キーで入れた場合は,レジューム機能により,電源を切る前の画面に復帰する,というようになりました。つまり,以前の辞書検索の続きをしたい場合(作業中にオートパワーオフで電源が落ちた場合など)は電源キーでレジュームを働かせ,新たな検索をしたい場合は検索対象の辞書キーを押して一から始める,といった使い分けがきちんとできるようになりました。シャープの機種ではすでに実現されていることですが,これはカタログなどではアピールしにくい地味な機能ですが,しょっちゅう電子辞書を使う人には便利です。
SR-9700 投稿者:Sekky@ネットカフェ 投稿日: 8月31日(土)16時03分39秒
↑入手しました。公式HPやニュースリリースに出ていないような細かな点で、SR-9600より改善されています。9600をすでにお使いの方は、ぜひ9700の実機を触ってみてください。一方で、「とっさのひとこと」の操作系が他コンテンツと多少違うとか、履歴がワンタッチで呼び出せないとか、これもニュースリリースではわからない点で若干使いにくい点があります。外観は9600のラベンダーモデルのような感じで、SR-8100のようなどぎつさはありません。ただ、男性にはちょっと違和感がある色彩かもしれません。9600のラベンダーモデルと違い、表面の「つるつる仕上げ」(専門的に何というのかわかりませんが、つやだしの仕上げです)にはなっていません。
改善点と使いにくい点の両方にわたるインプレをモバイルのメイラーで作成し、ネットカフェでフリーメールの画面から掲示板へコピペしようと思っていたのですが、このカフェのPCの仕様でコピペができないので、今日はアップできません(^^;; 明日研究室のPCからアップしますのでお待ちください。
ちなみに、SR-9700は大手量販店なら首都圏以外の店でも売っているようです。27800円というのが相場のようです。展示されていなくても、入荷している場合があるので、機種名を言えば売ってくれると思います。
SR9700の入力画面 投稿者:K 投稿日: 8月29日(木)21時00分05秒
こんばんは
Sekkyさんは出張中でなくなりましたね。
>これは入力画面で検索種別を選択できるようになったのでしょうか?
SR9700ので辞書キーを押したときの入力画面は、漢字源の入力画面のように複数行になっています。それぞれの辞書キーを押すと
広辞苑->広辞苑、逆引き、慣用句
英和->英和、成句検索
和英->和英
英英/類語->英英、類語、英英辞典の使い方
漢字源->部品読み、音訓読み、部首画数、総画数、熟語検索
カタカナ語->読み、略語
英会話->場面別検索、日本語会話文検索、日本語キーワード検索,英会話分検索、英語キーワード検索
それとCOTは1997年のものなので第1版です。
OALDは2000年の第6版で、説明書内に書籍版OALDの説明ページが、電子辞書内に日本語の解説「活用の手引き」(Z会)が入っています。
>Kさん 投稿者:Sekky@東京 投稿日: 8月29日(木)11時25分16秒
>簡単に変更点を報告します。
レポートありがとうございました。私もこれから入手する予定なので、まだ現物が手元にないので何とも言えませんが…。
>セイコーファンにはうれしいことに処理速度がかなりアップしています。
>特にスクロール速度が速くなっています。
これはニュースリリースなどでも出ていないので、買い増しの人には大きなボーナスになりますね。従来機比何倍にスピードアップ、のように書けばいいのでしょうが、こういうPRをすると、逆効果になる(速くなったとかいってもそれほど変わらないじゃないか、と言われる)こともあるでしょうから、とくに公式HPなどでは言及していないのでしょう。
>「英和成句検索」「逆引き広辞苑」「広辞苑慣用句」「漢字源熟語」がメニュー
>の中から外に出てます。
これは入力画面で検索種別を選択できるようになったのでしょうか? 例文検索だけメニューに入っているというのは、例文検索は複数辞書を対象にする機能なので、辞書ごとの入力画面には入れられないからなのでしょう。
>広辞苑も3段階になり外字も小さいフォントででます。
これも大きなメリットだと思います。広辞苑だけフォントサイズが固定だったというのは、広辞苑は外字(JIS外漢字や特殊記号)が多いので、複数のフォントサイズに対応すると手間がかかるという理由だと思いますが、9700で改善されたのはありがたいです。あとはカシオだけですね。日本語ジャンプができるようになると、これも改善される(英和などから広辞苑にジャンプして、いきなり広辞苑のフォントサイズが大きくなったりすると困りますので)と思いますが…。
>あと「take」と「take&」の例文検索の話ですが、説明書が不備な気がします。
この「take&」で原形のみをサーチする検索は、SR-9500, 9600でもできたのですが、マニュアルには特に言及されていない、一種の隠し機能でしたね。
SR9700 投稿者:K 投稿日: 8月29日(木)00時07分18秒
はじめまして
1月ほど前に、SR9600を買ったのですが、英英辞典がついてないのが唯一残念な点だと考えていたところに、SR9700が発売されてしまったので、本日新宿で購入してきました。
簡単に変更点を報告します。
セイコーファンにはうれしいことに処理速度がかなりアップしています。
特にスクロール速度が速くなっています。
「英和成句検索」「逆引き広辞苑」「広辞苑慣用句」「漢字源熟語」がメニューの中から外に出てます。「例文検索」はメニューの中のままです。
かな入力がなくなりました。
スペルチェックの候補に「原形」がでるようになりました。
ほとんどの画面で文字サイズの変更ができるようになりました。
広辞苑も3段階になり外字も小さいフォントででます。
ジャンプは広辞苑、英和・和英、英英、類語、漢字源、カタカナ語辞典にいけます。
今のところ気づいたのはこのぐらいです。
あと「take」と「take&」の例文検索の話ですが、説明書が不備な気がします。
takeではなくgoなどでやるとわかりやすいですが、
「go」で検索した場合は、goおよびgoの変化形に加えてgoodなどgoと前方一致
する単語を含む例文も候補に挙がります。「go&」で検索するとgoおよびgoの変
化形を使った例文のみが候補にでます。なおこれが使えるのは原形で検索したとき
のみのようで「went&」で検索してもgoを使った例文は出てきません。
SR9700 投稿者:dictian 投稿日: 8月28日(水)01時52分37秒
SR9700の情報です。ジャンプした画面で文字サイズを変更しようとすると、ジャンプ元には戻れなくなることを確認する画面が出て、それを承諾すると画面サイズが変更されますが、やはり元の画面には戻れなくなり、最初の検索文字列入力の場面に戻ります。どこか、ちょっと慌てて文字サイズ変更の機能を付け足した、という感じが拭えませんね^^;
それから、SR9600との価格差が定価で2千円で、実売で8千円が意外です。英英とスーパージャンプを重視しない人は、旧機種の方がかなりお買い得という感じがします。
#でも9700の使い勝手はこの価格差に値するとも思いますが...
悩めるというのは、ユーザにとってありがたいことですから、皆さんも楽しみながら^^;悩んでください。
>ピョーニョさん 投稿者:顕家 投稿日: 8月27日(火)23時09分35秒
>成句検索と例文検索のところの記述で、
>【「英単語&」と入力すると、その単語の変化形を使っている成句も検索します。】
>とありますよね?
>そして例として
>【「take&」と入力すると、、、take、takes、taking、takenを使っている成句(また
>は例文)を検索します】
>と書いてあると思います。
>
>でも実際やってみると、
>「take」と入力しただけですでに変化形を使った成句や例文が出てきて、
>「take&」と入力した場合と同じ検索結果になりませんか?
確かにおっしゃるとおりの結果になります。
ただ、SR9600はどうか知りませんが、SR9700の説明書には「【take】とだけ入力した場合にはその形のものだけを検索します」とは書いていないので、厳密には仕様が間違っているというわけではないと思います。もちろんSR9600との違いや日本語のニュアンスからすると不親切であり、実際メーカーのミスかもしれませんが。
揚げ足取りかもしれず恐縮ですが、失礼します。
SR9700追記 投稿者:ピーニョ 投稿日: 8月27日(火)01時06分00秒
ちなみに、今までのカシオ、シャープ、セイコーなどのジーニアス搭載機では、成句検索で例えば「as it is」を調べるのに、「as&it&is」や「as&it」と入力した時には出てこないで、「as&is」と入れたときだけ出てきたのですが、今回のSR9700ではどのように入力しても出てくるようになってますね。
顕家さんへ 投稿者:ピーニョ 投稿日: 8月27日(火)00時04分52秒
はじめまして。
私も今日SR9700を買ったのですが、説明書の内容でおかしなところがあったので、確かめてみていただけますでしょうか。
成句検索と例文検索のところの記述で、
【「英単語&」と入力すると、その単語の変化形を使っている成句も検索します。】
とありますよね?
そして例として
【「take&」と入力すると、、、take、takes、taking、takenを使っている成句(または例文)を検索します】
と書いてあると思います。
でも実際やってみると、
「take」と入力しただけですでに変化形を使った成句や例文が出てきて、「take&」と入力した場合と同じ検索結果になりませんか?
これがSR9600の場合だと(弟が持ってるので試してもらいました)「take」と入力するとtakenを使った成句(や例文)も出てきて、「take&」と入れるとtakeだけを使ったものが出てくるのですが、9700の説明書ではそれが逆になっていて、しかも実機には反映されていないという、おかしなことになっています。
SR9700の感想 投稿者:顕家 投稿日: 8月26日(月)23時30分47秒
SR9700を新宿西口の量販店にて購入いたしました。店員さんに聞いたところ首都圏だけ早く入荷とのことです。(販売しているのならSIIのホームページにそう書けばいいと思うのですが。)
Sekky さんが指摘されていた、検索画面でフォントが16ptに固定されてしまう問題は解決されています。12ptにすると特に遅くなるということはないようです。
残念なこととしては、OALDの成句検索ができないことです。例文が分離していることからキャノンのような方式を希望していたのですが、そもそも検索することすらできません。
シャープ以外の機種では除去されていたOALDの囲み欄(ノート)は幸いちゃんと掲載されています。
英会話とっさのひとこと辞典は思っていたより気に入りました。堅い言葉は載っていませんが、日常会話レベルの言葉であれば和英辞典を使うよりも役にたちそうです。
しいていえば、ジーニアスレベルの収録数ですと、ペーパーブックを読んでいて載っていない単語がある場合などにいらだつことがたまにあるので、他を変えずにリーダーズをいれたものの方がよかったかもしれないのですが、それは頻度が少ない話なので、全体としては非常に満足しています。
SR9700 & SR960 投稿者:dictian 投稿日: 8月25日(日)23時06分24秒
9月上旬発売予定なのに、もう店頭に展示してあってびっくりしました。SR960(\19800)は基本的にSR950(\15800)と同じなので目新しいものではありませんね。ただ、キートップがラバーからプラスチックに変更されたのが、見た目で変わったところでした。
SR9700は事前のチェックが甘かったため、スペルキーを探せずにちょっと手間取ってしまいました。(Zの左です。小さくて押しにくい) やはりスーパージャンプは960の日本語のみとは違って、どの辞書にもジャンプできます。私のこだわりであるスペルチェックは満点(AYAY)でした。電卓も英英もついているので機能的には文句なしです。ただ、私はフルキーボードよりも小型・薄型を重視するので、250gと厚さ21mmではまだ買う気にはなれません。買う気がないので、もう買えるかどうかは聞きませんでしたが、価格は\27800でした。Webで見ると、9月6日発売で、予約を受け付けているようです。他社の新製品よりも早く店頭展示品だけ出荷して、他社に流れるのを少しでも阻止しようという作戦でしょうか? ルミナスブルーはおしゃれな感じで私は好きです。
SR-9700 投稿者:Sekky@出張中 投稿日: 8月24日(土)20時15分53秒
↑公式HPの製品紹介が前よりも詳しくなっていました。スクリーンショットを見て気づいた点を上げます。
スーパージャンプ(日本語ジャンプ):他社製品と違い,ジャンプする語の範囲指定が不要です。ジャンプしたい語の語頭にカーソルを置くだけで,最長一致で検索し,文字数の多い語から順にジャンプ先選択ダイアログにリストされます。これはSR-950→960のジャンプ機能と同仕様です。留学生のように単漢字にジャンプする機会が多い人には,こういう最長一致のロジックは使いにくいでしょうが,ユーザの最大公約数を考えると便利だと思います。残念なのはジャンプ先の選択ダイアログでショートカットキーが使えないみたいだということです。数字キーなりアルファベットキーなりのワンストロークで選択できればいいんですけど…。
フォントサイズの切り替え可能画面が多くなった?:
>文字サイズが、入力以外ならいつでも専用の[文字サイズ]キーでワンタッチで切り替えら
>れます。
とありますが,SR-9500/9600/9200ではできなかったプレビュー画面などでも小フォントに切り替えられるのかもしれません。細かなことですが,一覧性が向上するのはいいことだと思います。
SR-9700/960続報 投稿者:Sekky@管理者 投稿日: 8月20日(火)10時28分15秒
↑ニュースリリースにも掲載されました。製品紹介HPではわからない面もいくつか載っています。気のついたことをあげます。
・OALDの例文も英和,和英同様に分離表示される(アイコンで選択):今までは,キヤノンの機種のみこの方式が採用されていました。他社のOALD搭載機は,例文もいっぺんに表示されますが,SR-9700ではアイコンで選択すると表示されるようになっています。そのため,一覧性が向上しています。
・スペルチェックがワンタッチでできるようになった:スペルチェックモードに切り替えなくても,スペルボタン一つでスペルチェックがかかるようです。キヤノンの機種やセイコーでもSR-950は同仕様でしたが,フルキーボードモデルでは初めてです。
・変化形でも検索できる(「ワード・インフレクター」):名前は仰々しいのですが,ニュースリリースを見た感じでは,単に変化形を入れても基底形同様に検索でき,例文検索などでも入力したキーワードの変化形まで一緒にサーチしてくれるということのようです。たしかに,他社のインクリメンタルサーチ搭載機種では,見出し語にない変化形では検索できないので便利だと思います。
・例文検索:表示順位(優先して表示する辞書)が指定できるようになりました。SR-8100のように,英和優先,英英優先を選べるのだと思います。
などなど。
従来機のSR-9600よりもコンテンツがかなり増えているのに,そのことに関してはほとんど前面に出していません。というより,他社製品と違い,「○○冊の辞書を収録」といった,コンテンツの冊数に関するセールスコピーが一切ありません。冊数では他社製品に太刀打ちできないから墓穴を掘らないようにしているのかもしれませんが,このようなところに,使い勝手や細かな機能面を重視するセイコーさんのスタンスが感じられます。考えてみれば,電子辞書のパワーユーザで,日本語,英語両方にわたって朝から晩まで使っている人でも,9700ぐらいのコンテンツがあればこれ以上はそんなに必要でもないわけですしね。
その一方で,ワイルドカード検索のようなマニアックな機能に関して,かなり細かくニュースリリースで解説してあります。語頭,語中,語末のどこでも使えるとか,「?」と「*」を併用できるとか,クロスワードパズルを解くのに便利だとか,メーカーさんの一般向けページに拙サイトなみのマニアックな解説がされているのは驚きました。新製品のニュースリリースという,一般向けに購買意欲をそそるような内容を載せる場所で,ワイルドカード検索に関してここまで詳しく書いてあるのは例がないと思います。
#9700のワイルドカードのキーは,「?」と「*」を1つのキーにアサインしているようですが,シフトキーもないのにどうやってこれらを区別して入力するのか,不思議です。
↑ついに発表されました(^^) かなり前から噂にはきいていたのですが,思ったよりコンテンツのバランスがとれていて,使いやすそうな新製品だと思います。
SR-960は,現行のSR-950+「英会話とっさのひとこと」なので,スペック的には950とほぼ同仕様のようです。おそらく,ジャンプ機能も950と同様で,一応日本語にもジャンプはできるものの,ジャンプ先に制約があるような感じだと思います(9700と違い,仕様には単に「ジャンプ機能」としか書いてないことからしても)
SR-9700はコンテンツとしては,SR-9600+OALD+COT+とっさのひとこと(−Roget's II thesaurus)です。XD-R8100やIDF-4500,PW-9500をはじめとした,広辞苑+学習英英モデルが好調なので,これらの先行機種を意識して,本格的なthesaurusや英会話集といった英語系コンテンツを搭載し,他社製品以上に「英語重視機」という性格を前面に出しているようです。
付加機能としては,SR-9700で日本語ジャンプ(仕様では「スーパージャンプ」と言っていますが)が搭載されたことが特筆すべき点でしょう。今までは,SR-950という下位機種に日本語ジャンプが搭載されているにに,SR-9500/9600ではついていないというおかしな仕様だったのですが,9700の登場でそれが解消されました。おそらく,他社製品の日本語ジャンプのように,ジャンプ先の制約がほとんどないような感じになるのでしょう。もちろん,SR-9600に搭載の例文検索もそのまま搭載されています。
今回のセイコーの新製品で特筆すべきなのは,「英会話とっさのひとこと」での多彩な検索機能です。「場面別検索」(これは書籍版と同様に,目次から選んでいくもの。電子ブックでいうメニュー検索),「日本語(英語)キーワード検索」(会話文中のキーワードをもとに検索),「日本語(英語)会話文検索」(いわゆる例文検索にあたるもので,キーワード(複数可)の含まれる例文を一覧する)のように,ただ単に書籍版の内容を垂れ流し表示するだけでなく,電子辞書ならではの検索機能を搭載しているのがウリです。
「英会話とっさのひとこと」には約8000の会話文例があり,PW-M670の会話集(5000文例)よりも多く,これだけの文例をキーワードで検索できるというのは快挙だと思います。とくに,日本語をキーワードにして検索できるのは業界初だと思います。「あつい」をキーワードにして出した例がHPに載っていますが,「ぼくは暑さに弱いんだ」のような派生形もちゃんとヒットしています。
HPの情報が簡潔すぎるので細かなことは分かりませんが,これだけでも期待できる新製品だということが分かります。もっとも,SR-9500/9600で指摘した細かな点(プレビュー画面が大フォントサイズに固定されるので一覧性が悪いとか)がどれぐらい直っているかが気がかりですが(^^;;
他社のライバル機種と以下に簡単に比較してみます。
XD-R8100:日本語ジャンプ,英和・和英・英英で例文検索ができる,会話集の搭載,本格的なthesaurusの搭載という点では9700が圧倒的に有利です。これまでは,IDF-4500やPW-9500しか対抗機種がなかったので,解像度や例文検索の点でR8100に分がある面もあったのですが,正直なところ,9700を前にすると(ロングマンの英英を搭載している,薄くて軽い,という程度しか)対抗できる要素はなくなってしまいます。実売価格もほとんど変わらないでしょうし。
IDF-4500:画面解像度,例文検索,ジーニアスの版など,表面的には9700に完敗のようですが,4500の場合,隠し味がいくつかあるので,まだ救われます。とくに,単語帳機能は9700が逆立ちしてもかなわない点です。最大1000語のキャパシティーと4チャンネルに分類して記憶する機能,チェックマークを付ける学習機能など,単語帳に関しては4500の勝ちです。また,全辞書一括検索や広辞苑の図版表示など,細かな点で4500のほうが勝っている面も多々あります。
PW-9500:機能面では,例文検索がないこと以外はほぼ互角だと思います。むしろ,単語帳が搭載されている点で9500のほうが上かもしれません。もっとも,会話集の搭載や本格的なthesaurusを搭載しているなど,英語重視機としてのコンテンツでは9700ほうが明らかに上です。