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今日、久しぶりに量販店へ行ってみると、SIIの新製品がありました。以前ここでコメントした西洋諸言語コンテンツ機のSR-V4700**は高校生特化モデルに西洋諸言語カードをカップリングしたというミスマッチもさることながら、西洋諸言語がROM内臓でないこと、スーパージャンプ例文検索機能が英語でしか機能しない(つまりこれはスーパージャンプ例文検索機能が英語以外では機能しないという相当問題な仕様であり、メーカーにも意見したことがありました)ことから、最初からお話にならないと思っていました。
ところが、最新型のSR-V5000のキートップを見ると「お気に入り辞書」と書いてありました。これは辞書内の任意のコンテンツをキートップに割り付けることができる機能ではないかと思い、SR-V5000TRの旅行会話集(シルカカード内コンテンツ)を登録して電源を切り、お気に入り辞書キーを押すと、はたせるかな、オープニング画面の後に登録した旅行会話集の画面が登場しました。 ちなみにこの仕様はSIIの最新カタログ(2005年9月現在)には全く載っていない(もっともSR-V5000TRの写真には「お気に入り辞書」とはっきり書いてありますが…)のですが、ニュースリリースにちょっとだけ書いてあっただけなので、見落とした可能性が高いです。(というか「旅行会話集」という時点で「こんなしょうもないもん作りやがって」と思いニュースリリースを最後まで見なかっただけなんですが…)
電子辞書内の任意のコンテンツをキートップに割り当てるということについては以前(6月21日(月)04時09分25秒)駄文を残しましたが、SR-V5000で自分の意見が採用されたなどとは毛頭思っていません(そもそもずっと前から言われていたことです)。しかし大容量化する―内容量のみならず冊数としても―コンテンツをさばくにはいずれ必要な機能になるとは思っていました。また私個人としては、英語以外の言語を十把一絡げにカードに押し込むことには絶対反対であり―その弊害については下のサイトを参照ください―、メーカーにも何度か意見を言っていますが、端的に、キートップにない(メニュー下に隠れている)コンテンツの使い勝手を改善するという点に注目すれば、これは非常に大きな改善点と言って良いでしょう。
ところがSR-V5000TRをいじっていて気になる点が二三ありました。お気に入り辞書キーに登録できる辞書が1つだけであり、別の辞書を登録すると最初に登録した辞書が消えてしまうこと、カードが入っていると起動時間がかなり長くなってしまう点でした。 広辞苑で起動時間を計ってみると―電源off状態で広辞苑キーと腕時計のストップォッチを同時に押す―だいたい次のようになりました。(もちろんこれはかなり荒っぽい計測であり、目安以上のものではありませんが。)
SR-E10000 3秒10 SR-E9000
2秒50 SR-E8000 2秒20 SR-V5000(カードなし)
2秒20 SR-V5000(カードあり)
4秒70 SR-V5000でお気に入りを押す 4秒70
最近のSII製品の起動時間の長さはあちこちで取りざたされています。理想を言えばボタン1つですぐ画面というのが良いのは当然ですが、それは困難ならせめてストレスを感じない程度の起動時間に抑えてもらいたいものです。SII製品は起動中も入力を受け付けますが、起動直後は結構取りこぼしが多いです。(手持ちのSL9000GRですと、電源投入してすぐ入力すると最初の1,2文字はほとんど落ちます。最初の0.5〜1秒は入力を受け付けないようです。)それがカード付だと5秒近くかかったのでは使うたびごとにイライラさせられるのではないでしょうか。
ともあれ、現状だけで話をするならば、ドイツ語以外の西洋諸言語のユーザー、特に例文検索を多用するユーザーには―ドイツ語にはSR-T7010がありますし、コンテンツの質を別にしてドイツ語電子辞書としての完成度はこっちの方がずっと上です―SR-V5000+各言語のシルカカードの組み合わせがとりあえずは最善ではないでしょうか。(もっともイタリア語についてはSR−V4700とのセット販売でしか購入できないわけであり、この点は大いに疑問が残りますが…)
http://www.geocities.jp/chtoeto/
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